「心不全ってどんな症状ですか?」と心臓に持病のある患者さんに質問されました。 心臓の主な働きは血液を送り出すポンプです。 その力が弱くなって全身に十分に血が届かなくなると、疲れやすくなったり手足が冷えたりします。 さらに血液がうっ滞すると、肺に水がたまって呼吸が苦しくなったり足がむくんだりします。 このように「○○不全」とは、ある臓器が「全く働かない」状態だけを指すのではなく、 その臓器の働きが低下している状態も含みます。 後者はさらに、まだ症状のない時期と症状のある時期に分けられます。 人間の臓器の働きに… もっと読む
8月1日は「肺の日」です。
日本呼吸器学会は毎年8月1日を肺の日と定め、呼吸器疾患についての情報を伝え、病気の予防や治療のための啓発活動を行っています。 肺のはたらき 鼻と口から入った空気は気管をとおり、肺の中へ入ります。 肺は、空気中の酸素をからだの中に取り入れて、二酸化炭素をからだの外に出すはたらきをしています。 この交換が呼吸です。 肺と病気(呼吸器疾患) 近年増加がみられています。 ・肺がん 気管支や肺胞の細胞が何らかの原因でがん化したものです。 ・慢性閉塞性肺疾患(COPD) 肺に慢性の炎症が起きて、肺胞が破壊されたり気管支… もっと読む
もうすぐ8月。熱中症の予防はできていますか?
そろそろ梅雨があける頃でしょうか。 今夏は新型コロナウイルスを想定した新しい生活様式により、これまでとは異なる生活環境下であることから、例年以上に熱中症に気をつけることが重要です。 夏期の気温・湿度が高い中でマスクを着用すると、熱中症のリスクが高くなるおそれがあります。屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、熱中症のリスクを考慮し、マスクをはずすようにしましょう。 ○ 健康のススメ-「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント 熱中症が発生しやすい条件 ・気温が高い、湿度が高い、風がな… もっと読む
7月は「愛の血液助け合い運動」月間です。
多くの患者さんの病気やけがの治療に使われている血液製剤は、献血で提供いただいた血液からつくられています。血液は、人工的に造ることができず、長い間保存することもできません。 また、献血者の健康を守るため、1人あたりの年間の献血回数や献血量には上限があります。そのため、安定的に血液製剤を届けるためには、日々多くの方の協力が欠かせません。 出典:厚生労働省ホームページ 献血の種類と主な採血基準 ◆全血献血:血液中のすべての成分を献血する方法です。 ◆成分献血:成分採血装置を使用して血小板や血漿だけを献血する方法です。… もっと読む
エコバッグを清潔に!
2020年7月1日から、プラスチック製のレジ袋が原則有料化されました。 有料化にあたり、エコバッグを持ち歩く人も増えています。 エコバッグには、食品を入れることも多いので、 肉や魚の汁や、野菜の汁、お惣菜からの油など、 気づかないうちに汚れてしまいます。 見た目は汚れていなくても、細菌が繁殖している可能性もあり、 そこにまた、食品を入れることで、食中毒の原因となる可能性もあります。 食中毒などを防ぐためにも、エコバッグは清潔に保ちましょう。 !エコバッグで、食中毒にならないための注意点! ①エコバッグ… もっと読む
第29回 根本的な原因を正そう
台風19号の被害に遭われた全国の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。 自然災害の恐ろしい映像を見ながら、私には災害と病気が重なりました。 川は普段は、飲み水を与えてくれ、田畑などを潤します。 しかしひとたび氾濫すると、人命や建物、農作物などに甚大な被害をもたらします。 決壊した川を人間の血管とします。 血管は酸素や栄養を送って体を養っていますが、破れたり詰まったりすると、 脳卒中や心筋梗塞など命にかかわる病気になります。 川が氾濫した原因を調べる際、決壊した川の堤防の確認だけでは不十分ではないでし… もっと読む
夏場におこる食中毒に注意しましょう!
食中毒とは、細菌やウイルスが付着した食品や有毒・有害な物質が含まれた食品を食べることによって、腹痛・下痢・発熱などが起こる病気です。 気温や湿度が高くなる時期は、細菌による食中毒が起きやすくなりますので、注意が必要です。 生の肉や魚には、食中毒の原因となる細菌がついていることがあります。 また、手を十分に洗わないで調理をすると、手についていた細菌が食品にうつり食中毒が起こることがあります。 食品の購入から低温保存や加熱調理、手洗いをしっかり行い、食中毒を予防しましょう! 予防のポイント ①つけない 手にはさまざまな… もっと読む
6月は「リウマチ月間」です。
日本リウマチ財団は、毎年6月を「リウマチ月間」とし、リウマチの正しい知識やリウマチ性疾患に関する認識を深めるための啓発活動を行っています。 梅雨の時期は、関節リウマチの症状が悪化することが多いといわれています。 リウマチとは リウマチは関節や関節周囲の骨、筋肉などに、痛みや腫れ、こわばりが起きる疾患です。 もっとも多い関節リウマチは、関節に炎症が続くと骨が徐々に破壊され、関節が変形し、日常生活に支障をきたすようになります。 30〜50代の女性に多くみられます。 朝のこわばり 朝のこわばりは関節リウマチの最も出やすい… もっと読む
第28回 大切な人を守る予防接種
今年はインフルエンザの流行が早そうです。 今から100年前の1918~20年に世界中に感染が広がったインフルエンザは通称「スペインかぜ」と呼ばれ、 一説では、死者数は全世界で4000万人に達し、第一次世界大戦の終戦にも影響したと言われるほどの猛威でした。 日本でも当時の人口5700万人の4割が感染し、39万人が亡くなりました。 現代にはインフルエンザの予防接種があります。 厚生労働省は、接種によって高齢者では発病を34~55%、死亡を82%阻止する効果があり、 6歳未満の小児の発病阻止率は60%と紹介しています… もっと読む
「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント
新型コロナウイルスを想定した 「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント ◆夏期の気温・湿度が高い中でマスクを着用すると、熱中症のリスクが高くなるおそれがあります。このため、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、熱中症のリスクを考慮し、マスクをはずすようにしましょう。 ※屋内運動施設での運動は、新型コロナウイルス感染症のクラスター(集団感染)のリスクが高いことか ら、お住まいの自治体の情報に従いましょう。 ◆マスクを着用している場合には、強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていな… もっと読む