医良人コラム

若い頃は困っていなかったけれど年齢を重ねるにつれて、多くの方が「オシッコ問題」に悩むようになり、外来診療でもよく相談を受けます。 男性は、排尿後にズボンに染みをつくってしまう「ちょい漏れ」「後漏れ」。 女性は、くしゃみや笑った際に、尿が漏れ出ることが増えてきます。 尿漏れは、外出を控えたり、尿パッドを当てて対策したりするなど「生活の質」を下げる大きな要因になります。 尿漏れの原因は、前立腺肥大や体型、出産歴などが複合的に関与しますが、最も大きな要因の一つが、年齢に伴う骨盤、尿道周辺の筋力の衰え、緩みです。 男性… もっと読む

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朝晩、涼しくなり、14日は「スポーツの日」。 「運動の秋」を実践しやすい季節になりました。   スポーツ庁のホームページに「スポーツ」と言う言葉の由来が紹介されています。 それによると、「由来はラテン語の『deportare(デポルターレ)』という単語。デポルターレは『運び去る、運搬する』の意。転じて『気分転換、元気の回復』。『日々の生活から離れる』気晴らしや遊び、楽しみ、休養といった要素を指します。これらがスポーツの本質であり、人生を楽しく、健康的で生き生きとするものです」(一部略)とあります。 スポー… もっと読む

医良人コラム

「運動の秋」ですが、なかなか重い腰が上がらない方も多いと思います。 運動のよい点や魅力を整理しました。   運動はさまざまな病気の予防や治療に効果的です(第108回)。 運動をすると、心肺機能が向上し、心不全予防につながる。 血管がしなやかになり、動脈硬化による脳梗塞や狭心症などの予防、治療に効果的。 毛細血管が増えて血流が良くなる。 冷え症が改善する。   筋力が付くと疲れづらくなる。 疲れづらくなると行動範囲が広がる。 出合いが広がる。 同じ作業が楽になり、仕事がはかどる。 体力が付くと自信… もっと読む

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前回、紹介しました肩凝り対策の筋トレ「ショルダーシュラッグ」と「ショルダープレス」を2週間続けた皆さん、効果はいかがですか?             以前からショルダーシュラッグを続けていて、前回の記事を読んだ患者さんから「私はダンベルを下ろす時にストンと落としていた。ゆっくり下ろすと書かれているがどうしてだい」とご質問をいただきました。 筋トレは、筋肉に重さという負荷を加え、筋肉を強く鍛えることが目的です。 この患者さんのように、ダンベルをストンと落とし… もっと読む

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肩凝りに効果的な筋力トレーニングを、2種目紹介します。 ショルダーシュラッグ(肩をすくめる運動) ①足を肩幅に広げて立ち、ペットボトルや軽いダンベルを両手に持って、腕を下した状態から始めます。   ②両肩を真上になるべく高く引き上げ、同時に首はすくめます。 2、3秒、肩を上げた状態を保ち、筋肉が「ギューッ」と収縮するのを意識します。   ③ゆっくりと両肩が下がりきる位置まで下ろします。   注意点は、背中が丸まっていると、効果が半減してしまいます。 胸を張ってまっすぐ立ってください。 … もっと読む

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今回のテーマは、肩凝りのお悩みは、運動で解決しましょうーです。 外来診療でも肩凝りに悩む患者さんは非常に多く、ひどいと筋緊張型頭痛や吐き気を伴って、生活や仕事に支障が出る方もいます。 肩や首の後ろの「凝り」の悩みの根本対策は、前回の膝痛と同様、筋力トレーニングが最も効果的です。 肩こりの発症原因を分析してみます。 第一に、人間は大脳が発達しているため、頭部の重さは5~6㎏あります。   人間は垂直に立ち、その頭の重さを細い首が支えてバランスを取り続けているため、首や首の付け根の肩部分には常に負担がかか… もっと読む

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前回、病気の予防や症状の改善に運動療法は「百薬の長」であると紹介しました。 例えば膝痛。 膝関節の軟骨がすり減って狭くなり、O脚に変形する変形性膝関節症は女性に多く、原因は加齢、体重、生活、仕事、出産歴などの複合要素が重なりますが、最も大きな原因の一つは筋力の衰えです。 女性の方が男性より膝周りの筋力が弱いため、膝関節がぐらぐらして安定しません。 これは目に見えるほどぐらつくのではなく、足を動かした際の関節の細やかなずれや長年の負担の積み重ねが次第に大きくなり、やがて変形につながります。 O脚が進むと、荷重が膝の内… もっと読む

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「運動療法」という言葉が示すように、運動によって発症を予防できたり、症状を改善できたりすることが証明されている病気は多数あります。   糖尿病、高血圧、脂質代謝異常(高コレステロール血症、高中性脂肪血症など)の「三大生活習慣病」をはじめ、肥満に関連するメタボリックシンドロームや脂肪肝の改善効果はよく知られています。 運動することで体の血流が良くなるため、動脈硬化対策にもなりますし、認知症、不眠症、うつ病などの脳や精神面の疾患にも、予防や改善効果が認められています。 がんについても、運動の活動量が多い人ほど… もっと読む

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皆さん、四股を踏みましたか? 前回のコラムで、四股の最後に横綱土俵入りを思い浮かべ、低い姿勢から両足をにじらせ、せり上がることをお勧めしました。 私もやってみて気付きましたが、この動作は下半身全体の筋肉が鍛えられます。 四股を左右1回ずつ踏んで、せり上がりを1回。 これを4(し)、5(こ)セット、MGプレスの読後にさっそく挑戦してみましょう! ただし、急に運動をしてけがをしないようにお願いします。 運動を行うにあたっての注意点を確認しましょう。 • 持病や体調、天候(気温湿度など)に気を付ける。 • 適宜水分や… もっと読む

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皆さん「運動素」という言葉になじんでこられましたか? 前回、バランスの良い食事と同様に、運動も「筋力」「持久力」「柔軟性」「バランス力」「瞬発力」などの多様な運動素を取り入れることを提案しました。 しかし、毎日3度の機会がある食事とは異なり、運動は「始めるぞ」と自らを奮い立たせないと機会をつくれませんし、複数の運動を行う時間はなかなか取れません。   そこで単一の運動で、短時間で効率よく、健康づくりの効果が高い運動種目の“横綱”は何かと考えてみました。 運動の基本ウォーキングや、「キングオブトレーニング」… もっと読む