医良人コラム

前回、血糖値の過去1~2カ月間の平均値を表すHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が重要であり、6.5%を超えると糖尿病の可能性が高いことを覚えました。 この値が6.0~6.4%の人は、将来糖尿病に進行する可能性が高く、正式ではありませんが「糖尿病境界型」や「糖尿病予備軍」と呼ばれています。 日本では糖尿病型と境界型は、それぞれ約1千万人ずついると推計され、境界型の段階で気付いて、早期に対策を始めることが大事になります。   前回、進行した糖尿病でも自覚症状が乏しい例を紹介しましたが、糖尿病の代表的な自覚… もっと読む

医良人コラム

先日、健康診断で糖尿病が見つかった方がいました。 50歳のその男性は、ふだん元気に働き自覚症状もありません。 しかし、健康診断の結果、朝の空腹時血糖値が287㎎/dLで、糖尿病の診断基準、空腹時血糖値126㎎/dL以上を大きく上回り、はっきりとした糖尿病でした(下記表参照)。 糖尿病では、もう一つ覚えておくべき重要な検査項目があります。 HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)といい、過去1~2ヶ月間の血糖値の平均値を表します。 血糖値は採血をした瞬間の値です。 満腹時は上がり、空腹時は下がる。 常に変動をしており、… もっと読む

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梅雨から夏にかけ、熱中症に注意が必要です。 環境省によると熱中症の受診者数は年間30万~40万人にも達し、7月が最も多く、特に正午~午後3時の気温が上昇する時間帯に増加します。 熱中症の主な原因は、若者は運動、中年者は労働環境、高齢者は日常生活環境と年代ごとに異なります。 暑さに加えて気象、環境、行動、健康状態(年齢、体調、持病)なども影響し合います。 発汗で、体内の水分量やミネラルバランスが崩れると、初期には目まい、ふらつき、ほてり、生あくび、こむら返りなどが起こります。 こうした場合は、涼しい場所で体を横に… もっと読む

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「1日30食品を目標に」と言う言葉を耳にしたことがある方も多いと思います。 1985年に厚生労働省の「健康づくりのための食生活指針」で提唱されました。 その後、数にとらわれて神経質になり過ぎる、カロリーオーバーになることなどの問題点が指摘され、2000年には「主食、主菜、副菜を基本に食事のバランスをよく」と変わりました。   ただし、食品数が少ないと栄養素が偏りがちになるため、今でも30食品を目安とするのもよいと思います。 しかし、具だくさんみそ汁など、食品数を増やす工夫をしても、毎日この数を続けることは… もっと読む

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「信州メディビトネット健康七箇条」の「第一条 しっかりと理解して食べる」のコラムを書きながら、最近、料理をすること自体が健康づくりに大変良いことに気が付きました。   献立を考える、買い忘れのないように食材をそろえる、食材の組み合わせや味付けに頭をひねる、効率のいい手順を考える、火加減を調整する—など、脳トレになるほか、味覚などの感度も鍛えられます。 包丁や鍋を扱い、料理をこぼさないように運ぶなど、細やかで正確な動きが求められ、バランス感覚も鍛えられます。 買い物に出かけると、重い荷物を持って歩くため、有… もっと読む

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昔、アメリカのハンバーガー店の経営者に「なぜ味を濃くするの?」と尋ねたところ、「清涼飲料水が売れるようになるから」と答えたそうです。   資本主義経済の競争の中では、顧客の健康よりも経営が優先されることはしばしばあります。 日本でも、外食店や弁当、加工食品など、味が濃い商品が多いのが現状です。 「濃い味対策」に取り組んでいる先進的な事業者も増えていますが、売り上げへの影響を心配して、踏み出せない事業者も多いと思われます。   イギリスの場合です。 主食のパン生地には塩が練り込まれます。 調査の結… もっと読む

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「ハイリスクアプローチ」と「ポピュレーションアプローチ」という言葉をご存じですか?   血圧と脳卒中の関係を例に解説します。 ハイリスクアプローチは、高血圧で脳卒中を起こす危険度が高い(ハイリスク)人に、個別に指導や投薬をして予防する対策。 一方、ポピュレーションアプローチは「住民・人口」を意味するポピュレーションという単語が使われている通り、住民全体への集団対策になります。 私が患者さんと1対1で高血圧診療を行うのがハイリスクアプローチ。 本コラムを書いたり、「信州健康かるた大会」を開催したりするのがポ… もっと読む

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高血圧が引き起こす心臓の病気を紹介します。 心筋梗塞 心臓自身を栄養する血管を冠(状)動脈と呼びます。 冠動脈が動脈硬化で細くなり詰まると、その血管が栄養している範囲の心筋が壊死します。 一度死んでしまった心筋細胞は再び生き返ることはありません。   不整脈 心臓は1カ所から起こった電気信号が心臓全体に伝わった後、一斉にそろって拍動します。 心臓の壁に高い圧力が続くと傷が付きます。 この傷ついた細胞が電気刺激を発すると不整脈が起きます。 本来と別の場所から電気刺激が起きると、心臓はそろって拍動することがで… もっと読む

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本コラム第75回を読んだ患者さんが、「塩分の過剰摂取→体内の塩分濃度を一定にするため塩が水を引き寄せて体の水分が増える→血液量も増える→たくさんの血液を押し出すため血圧が上がる」という理屈が分かって、「塩分を控える気持ちが湧いた」と言ってくれました。 さらに続きがあります。 血圧が高いと、血管は圧力に抵抗して次第に硬くなります。 「動脈硬化」の始まりです。 「弾力(しなやかさ)が失われると圧力を吸収できなくなるため、さらに血圧が上がる→硬くなろうと動脈の壁が厚くなる→内腔が狭くなる→細い動脈を押し通して、臓器に血液… もっと読む

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遅ればせながら、明けましておめでとうございます。 1975年生まれの私は今年、年男です。 これまでの人生を、干支のうさぎの跳躍と、三段跳びに例えて12年ごとに振り返ってみました。 0歳から小学校を卒業する12歳までは、人生を走り出す前の「準備体操」期間でした。 ケガをしないように、毎日楽しく体と心を伸ばしていました。 24歳で信州大医学部(松本市)を卒業するまでは「助走」期間にあたりました。 比較的まっすぐ走ることができたと思います。 そして、社会に飛び出す最初の跳躍「ホップ」を踏み切りました!   … もっと読む