医良人コラム
25/3/20

第116回 骨盤底筋体操 応用し継続

「オシッコ問題」にお悩みの老若男女の皆さん、骨盤底筋体操に取り組み始めましたでしょうか?

まだ最初の1カ月です。

慌てずに骨盤底筋群に上手に力を加えられているかを最も意識して行ってください。

2カ月目に入って、骨盤底筋体操に慣れてからの応用を紹介します。

応用①:椅子に座る、立つ、四つんばいなど、いろいろな姿勢で行ってみましょう。

応用②:力を入れる速さに緩急を付けてみます。

前回紹介した基本は、尿道を5~10秒間、内蔵方向に「ぎゅーっ」と締め付けて、ゆっくり緩めました。

今度は「ぎゅ、ぱっ」と速いリズムのセットを取り入れてみましょう。

応用③:前回、尿漏れは、年齢に伴って骨盤底筋群の筋力が衰えることが、大きな原因の一つと紹介しました。

実は、骨盤底筋群が衰えると、尿だけではなく、便もれ(便失禁)も起りやすくなります。

便もれで悩む人は非常に多く、日本に500万人以上存在すると推計されています。

トイレに間に合わないで漏れる方もいますし、気付かないうちに下着に便が付着してしまっている方もいます。

さらに、骨盤を支えている骨盤底筋が衰えると、臓器が重力で下方に垂れ下がり、直腸、子宮、膀胱などの一部が、体外に飛び出す「直腸脱」や「骨盤臓器脱」になる方もいます。

対策として、尿道のある前側だけではなく、前、中、後ろごとに、力を加える場所を変えてみましょう。

応用④:年齢に伴って骨盤底筋群だけが衰えるわけではありません。

全身の筋力も衰えています。

筋肉の基になるタンパク質(67話参照)を積極的に摂取しながら、四股(106話参照)やスクワットなどの筋力トレーニングにも取り組むと、尿漏れ、便もれを防ぐ効果が高まります。

3カ月経った年明けには、体のお悩みが少なくなっているプラスのイメージを持ちながら体操を続けてみましょう!

 

(2024年11月19日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)