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「やさいいいさや~」。   松本地域の方言で、野菜の素晴らしさを表現する回文を作ってみました。   タンパク質・炭水化物・脂質に続く5大栄養素「ビタミン」と「ミネラル」を取るのに最適な食材こそが野菜です。 ◇ 私たち「動物」の体内では作ることができない栄養素を、「植物」の野菜から補う必要があります。   野菜の健康メリットは、食物繊維が豊富、悪玉コレステロールや血圧を下げる、脳卒中やがんを予防するなど数えきれません。   「1日350g以上の野菜を食べよう」この目標をご存じの… もっと読む

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「98.9g」。   日本人の1日平均果物摂取量です。 100gにわずかに届かず「もう少し」と感じるかもしれませんが、実は全く足りません。1日の果物の摂取目標は200g(可食部)以上です。200gの目安は、リンゴ、ナシ、カキ、モモは各1個、温州ミカン、キウイ、バナナ各2つです。 「一日一個のリンゴで医者いらず」「朝の果物は金」。 野菜と同じく果物には、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、私たち動物の体内ではつくることのできない栄養素が豊富で、がん、高血圧、動脈硬化などの予防効果が認められています。 香りや酸… もっと読む

お知らせ

信州メディビトネット活動レポートー2023年 春号ーをお届けします。 平素より信州メディビトネットの活動に、多くの皆様のご理解とご協力をいただきましてありがとうございます。 ━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━ 目次 ①信州健康かるた大会・かるた展開催のご報告とお願い ②信州メディビトネット〜日々の活動について〜 ━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━   ①  信州健康かるた大会・かるた展開催のご報告とお願い 先日下記日程にて、かるた大会… もっと読む

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今回は人生百年時代を乗りきるための、体の屋台「骨」を守ってくれるカルシウムと、カルシウムの吸収を促すビタミンDに注目します。   転倒・骨折は、要介護に至る原因の第3位。 その恐ろしさは皆さんも感じていると思います。 寝たきりの主な原因となる大腿骨骨折だけでも、日本全体でなんと年間20万人以上! 今月、私の患者さんも大腿骨骨折で入院される方が続き、とても悲しい気持ちで書いています。 手術をして、数カ月に及ぶリハビリを頑張っても、3人に1人は元通りに歩けなくなるためです。   骨折は、転んだりした… もっと読む

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骨粗鬆(しょう)症の患者数は、日本全体で約1300万人もいて8割は女性です。 閉経後に女性ホルモン量の減少に伴い急速に骨密度が低下し、女性は60代の5人に1人、80代の5人に3人が骨粗鬆症になります。 誰もが必要になる骨密度の検査結果の見方を覚えましょう。 骨密度はYAM値という、若い人の平均骨密度を100%とした時に、何%に相当しているかという値で判断します。 YAM値が80%を下回ると黄信号、70%を下回ると赤信号、すなわち骨粗鬆症と診断され、治療投薬の開始が検討されます。 女性のYAM値が80%を下回るのは平… もっと読む

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健康のため取り過ぎに注意するべき食材の代表「塩」に注目します。     塩は、国内に4300万人もいるとされる「高血圧」と関連が深いためです。 魚や野菜に塩を振りかけると、水分が出てきますね。 塩は水を引き寄せる力があります。 同様に食事で塩分を取り過ぎると、体内に水分を引き寄せます。 水分が増えると血液量も増えます。 心臓はたくさんの血液を送り出すため、強く拍動しなくてはならず、結果として血圧が高くなるのです。     血圧にどのくらいの力があるか、想像してみましょう。… もっと読む

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内陸の長野県では、食料保存のため塩文化が発展してきました。 塩尻市など、塩にまつわる地名も多く見られます。   2016年の国民調査で、長野県男性の1日の食塩摂取量は11.8gで全国第3位、女性は10.1gで堂々の第1位でした! 味が「濃い」ことには、皆さま「うすうす」お気付きと思います。   塩分や血圧と関連の深い脳血管疾患は、日本人の死因第4位、要介護の原因第2位です。 その他にも、心疾患、慢性腎臓病(血液透析)、認知症など死因・要介護の原因上位に、塩分が大きく影響をしています。 前向きに考… もっと読む

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冬が近づき寒くなると、血管も縮こまって細くなるため血圧が上昇する季節です。 「寒くなりましたね。最近の自宅での血圧はどのくらいですか?」 「待合室で看護師さんに測ってもらったら145の90でした」 「今朝、家での血圧は135の80でした」 よくある診察室での会話です。 しかし、いずれも医師が期待している答えではありません。   どうしてか分かりますか?   血圧には「診察室血圧」と「家庭血圧」の2種類があります。 診察室血圧とは、医療機関で測定してもらう血圧、家庭血圧は、自宅の家庭血圧計で測… もっと読む

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本コラム69、70回目で紹介した『信州健康かるた=写真=配布プロジェクト』ですが、無事に松本、安曇野、塩尻市、朝日、山形、麻績、筑北、生坂村の小学校、幼保育園、児童センター、こども食堂へ配布を終えましたのでご報告をさせていただきます。 「子どもたちが楽しく繰り返し遊びながら、自然と健康知識を身に付けて、健やかに成長してほしい」と願って、2019年に信州メディビトネットが市民や子どもたち、医療者、医学生、ボランティアなど1000人以上の協力を得て「信州健康かるた」を製作しました。 今回、かるたの印刷・配布費用は、寄付… もっと読む

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本コラム第77回で、家庭血圧の平均値が135/85以上が、高血圧の基準であることを紹介しました。       「え!?上の血圧は年齢プラス90じゃないの」という方もいるかもしれません。       それは30年以上前の、しかも根拠のない数字です。 その時代には、医師がそれぞれの経験や考え方によって治療をしており、ばらつきの大きさが問題でした。 そこで、専門家が集まって、世界中の研究成果を検討して現在の標準的な治療法を示す「診療ガイドライン」が作成されるよう… もっと読む