どんな病気
喫煙は、肺だけでなく全身の健康を損ないます。
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たばこの煙には、5,300種類以上の化学物質が含まれています。
その中には、200種類以上の有害な化学物質 や 70種類以上の発がん性物質も含まれていることが確認されています。
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これらの有毒な物質が肺や体内に入ることで、がんや脳卒中、心臓病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病、腎臓病などの重大な病気を引き起こして、大きく寿命を縮めます。
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厚生労働省によると、日本での喫煙による死者は年間約13万人とされています。
日本の一年間の死亡者数はおよそ130万人のため、亡くなった方の10人に1人はたばこが原因ということです。
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また、世界全体では喫煙によって年間約700万人が死亡し、医療費と生産性低下による経済的損失は年に1兆4000億ドル(約155兆円)に達します(WHO、2017年)。
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さらに恐ろしいのは、喫煙者本人だけでなく、たばこを吸わない周囲の人の健康をも奪うことです。
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受動喫煙
たばこを吸わない人が、自分の意思と関係なくたばこの煙を吸い込んでしまうことを「受動喫煙」といいます。
受動喫煙が原因の肺がんや心筋梗塞、脳卒中で年間約15,000人が死亡しているとされています。
子どもや胎児の発育にも大きく影響を与えることが分かっています。
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たばこの煙には喫煙者本人が吸う主流煙と、たばこの先から立ちのぼる副流煙があります。
副流煙には主流煙の数倍から数十倍もの有害物質が含まれます。
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副流煙に含まれる有害物質(主流煙との比較)
ニコチン |
2.6~3.3倍 |
質素酸化物 |
4~10倍 |
一酸化炭素 |
2.5~4.7倍 |
各種発がん物質 |
100倍 |
ホルムアルデヒド |
0.1~50倍 |
アンモニア |
47~170倍 |
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禁煙のすすめ
喫煙の期間や喫煙本数が多いほど、たばこによる病気のリスクは高くなります。
逆に、喫煙をやめれば、病気になるリスクは確実に減っていきます。
喫煙習慣のある人は、ご自身のため、また家族や周囲の人のためにも、禁煙することを強くおすすめします。
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たばこをやめられないのは、意志が弱いということだけでなく、ニコチン依存症が大きな要因です。
ニコチン依存症は、治療を必要とする「病気」です。
禁煙外来などで継続的に治療することが大切です。
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原因
たばこの煙による人体への悪影響
たばこの煙に含まれる有害物質でよく知られているのは、依存性の強いニコチンやタール、一酸化炭素です。
その他にも、ペンキ除去剤に使用されているアセトン、アリの駆除剤に含まれるヒ素、車のバッテリーに使用されるカドミウムなどがあり、非常に有害な物質が多数含まれます。
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喫煙による一時的な急性症状を起こすだけでなく、有害物質が体内に吸収、蓄積されることでがんや肺疾患、生活習慣病などを引き起こす大きな要因となります。
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ニコチン依存症
たばこの煙に含まれるニコチンは非常に依存性の高い物質です。□
たばこを吸うと、体内に取り込まれたニコチンと脳にあるニコチン受容体に結合する。
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快感を生じさせる物質(ドーパミン)が大量に放出される。
「たばこを吸うと落ち着く」、「ほっとする」感覚
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30分もすると体内のニコチンが切れる。
「イライラする」「落ち着かない」「集中できない」などの離脱症状(禁断症状)が現れる。
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離脱症状を解消するために、またたばこを吸う
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繰り返すことで、ニコチン依存症へ
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ニコチン依存症になると、たばこをやめたいと思っても、非常に困難になります。
ニコチンには危険薬物のヘロインやコカインよりも高い依存性があるため、専門的な指導や治療が必要になります。
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症状
喫煙による急性症状
• 咳・たん、息切れなど
• 血圧上昇、心拍数増加、
• 手先・足先のしびれ感・冷感
• 肩や首のこり
• 食欲低下
• 口臭
• 睡眠障害
• 体重減少
など
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喫煙が原因となる代表的な疾患
がん
たばこの煙に含まれる有害物質は、主に肺胞から吸収されますが、口腔内や気道、胃、腸管などからも吸収されます。
そのため、肺がんだけでなく、喉頭がん、咽頭がん、口腔がんなどとも深い関係があります。
さらに、血液によって全身へ運ばれるため、胃がん、食道がん、肝臓がん、すい臓がん、膀胱がん、子宮頸がんなどのリスクも高めます。
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○たばこによってリスクが大きく上がるがん
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生活習慣病(心筋梗塞、脳梗塞)
心筋梗塞や脳梗塞などの発症には、食事や運動などの生活習慣が関わっていますが、中でも非常に重要な危険因子とされているのが、たばこです。
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たばこには、血液中の悪玉コレステロール(LDL-コレステロール)を増やして、善玉コレステロール(HDL-コレステロール)を減らす作用や、血圧を上昇させる作用などがあります。
これらの相互作用によって動脈硬化が進んで、狭心症、心筋梗塞などの心疾患や 脳出血、脳梗塞などの脳血管疾患などのリスクを高めます。
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慢性閉塞性肺疾患(COPD))
肺気腫や慢性気管支炎などを併発する「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」は「たばこ病」とも呼ばれるほど、たばこと深い関連のある病気です。
症状が悪化すると息切れによって日常生活が困難になり在宅酸素療法が必要になったり、最悪の場合には死に至るケースも少なくありません。
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慢性閉塞性肺疾患に関連するコラム
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検査
診察、呼気一酸化炭素濃度の測定、禁煙実行・継続に向けてのアドバイス、禁煙補助薬の処方などを行います。
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問診
• 本人の禁煙の動機や生活環境、禁煙への自信
• たばこを吸う場所やタイミング、家族の喫煙者の有無、職場の喫煙環境、周囲の喫煙者の割合
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ニコチン依存度の判定
ニコチン依存症は、治療が必要な病気とされています。
以下の「ニコチン依存症を判定するテスト」でニコチン依存症の程度を判定します。
5点以上であればニコチン依存症と判定されます。
※(注)禁煙や本数を減らした時に出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抗うつなどの症状が出現している状態。
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(参考)
ファイザー すぐ禁煙.jp
ニコチン依存症を判定するテスト TDS(Tobacco Dependence Screener)
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治療
禁煙補助薬
禁煙のための補助薬を用いることによって、ニコチン切れの離脱症状が現れにくくなり、禁煙を続けやすくなります。
禁煙補助薬には主にニコチンパッチ(貼り薬)とバレニクリン(非ニコチン内服薬)の2種類があります。
医師が処方し、健康保険等が使えます。
一部のニコチンパッチは、薬局で買うことのできる一般用医療品です。
いずれも継続することが必要であり、喫煙してしまっても再受診しやすい環境づくりが大切です。
ニコチンパッチ (貼り薬) |
• タバコの代わりにニコチンを経皮的に補充することで、禁煙時の離脱症状を軽くする作用がある。 • 徐々に少ない量にして、8週間継続する。その間は禁煙しなければならない。 • 皮膚のかぶれが多く、汗をかく人には使いにくい。 • 血管収縮作用があるため、心・脳血管障害がある人はなるべくバレニクリンを選択する。 • まれに精神的な副作用がある。 |
バレニクリン (非ニコチン内服薬) |
• タバコをおいしいと感じさせなくすることが最大の特徴。 • 服用期間は12週間で、最初の一週間は慣れるための期間。喫煙したままでも良いが、8日目くらいから喫煙してもおいしいと感じなくなり、やめやすくなる。 • 吐き気の副作用がある。特に女性に多い。 • 精神疾患のある人、循環器疾患のある人に用いる。 |
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離脱症状について
たばこからの離脱症状は、イライラや集中力の低下などです。
これらは禁煙補助薬を使えば軽減されますが、それでも必ず出現します。
症状のピークは通常3~4日目で、続いてもせいぜい1週間です。
そのため、最初の1週間は特に再喫煙が起こりやすくなります。
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再喫煙のきっかけとなりやすいのは、食後や宴会の席、夫婦喧嘩や仕事のストレスなどです。
多くの喫煙者は、だいたい毎日同じような時間に同じ行動をした後に喫煙しています。
実際の生活の中で再喫煙しやすいシチュエーションをピックアップし、避けるために事前に実行できそうな対処法を考えることが必要です。(下図)
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• 起床後の決まったタイミングで喫煙する場合、朝一番の行動の順序を変える。
• 食後、早めに席を立つ
• コーヒーやアルコールを控える
(コーヒーを飲んだ後に喫煙するケースが多い場合は、紅茶など他の飲み物に変える)
• タバコを買える場所に近づかない
(よく使うルートにたばこを買える店がある場合は、ルートを変える)
• パチンコ店、居酒屋など喫煙率の高い場所に近づかない
• 過労でストレスをためないようにする
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• たばこのほか、ライターや灰皿などの喫煙具を処分する
• 家族や知人の喫煙者には、できるだけ自分の前で吸わないようにお願いする
• 喫煙者に近づかない
(飲み会などでは、喫煙者から離れた席に座る)
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• 深呼吸する
• 水やお茶、氷を口にする
• 糖分の少ないガムなどを噛む
• 散歩や体操、掃除などで体を動かす
• 歯を磨く
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禁煙治療
健康保険を用いた治療
以下の条件を満たせば、健康保険を用いた禁煙治療を行うことが出来ます。
1.ニコチン依存度テストが5点以上
2.喫煙指数(ブリンクマン指数:1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上※
3.直ちに禁煙することを本人が希望していること
4.禁煙治療について説明を受け、文書により同意をしていること
5.3ヶ月間・5回の診療を必ず受診できること
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※喫煙指数(ブリンクマン指数 BI)
肺がんは喫煙歴のある人に多く発症することが知られています。
喫煙指数とは、1日の喫煙本数×喫煙年数で求められます。
喫煙歴のある方は、計算をしてみてください。
この指数が 400を超えると、肺がんの発症率が、非喫煙者に比べておよそ5倍も高くなることが知られています。
ちなみに600を超すと慢性閉塞性肺疾患(COPD)、1200を超えると喉頭がんの発生の危険性が高まります。
いずれにしても喫煙者の方は、どこかの段階で必ず禁煙を考えてみてください。
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ホームドクターからのアドバイス
直ちに禁煙を!
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たばこで余命が10年短くなる!?
喫煙により引き起こされる様々な健康影響によって、喫煙者は余命が短くなると言われています。
どれくらい寿命が短くなるのかについて、イギリスのR.ドール博士が、1950年代から50年間、医師の集団を追跡する研究を行った結果、喫煙者は非喫煙者と比べて概ね10歳程度も余命が短いことが分かりました。
日本国内でもさまざまな研究が行われていますが、どの研究結果においても喫煙者は非喫煙者よりも寿命が短いことが示されています。
喫煙は、一時の至福と引き換えに非常に大きな代償を払っているのです!
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禁煙で病気のリスクはどんどん減る!
「長年タバコを吸っているから、今さら禁煙しても変わらないでしょ」と誤解をしていませんか?
どのタイミングからでも、禁煙することで、喫煙が原因となる病気のリスクは減らすことができます。
禁煙して5年後には脳卒中のリスクが非喫煙者のレベルまで下がり、10年後には肺がんで死亡するリスクが半減します。
さらに禁煙15年後には、虚血性心疾患のリスクが非喫煙者のレベルまで下がるといわれています。
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同時に、家族や周囲の人たちを受動喫煙から守ることもできます。
今からでも決して遅くはありません!
喫煙習慣のある人は、自分のためであることはもちろん、大切な人の健康のためにも、禁煙を実行しましょう。
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禁煙してみようかな?と思ったら・・
たばこが及ぼすさまざまな害を知ると、「禁煙してみようかな」と思うことでしょう。
でも、もう一人の自分が「どうせすぐに吸ってしまうからムダだよ」とささやくことも……。
禁煙がうまくいかないのは、禁煙を成功させるノウハウを知らないからです。
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はじめの一歩は、自分にあった禁煙方法をみつけることです。
禁煙をスタートする日は、誕生日や記念日、1のつく日など覚えやすい日がおすすめです。
仕事の有無などで日によって喫煙本数に差がある方は、喫煙本数の少ない日からスタートしてもよいでしょう。
禁煙開始日を決めたら、カレンダーに○をつけたり、「禁煙宣言書」を作って目につく場所へ貼っておくと禁煙開始への意欲が高まります。
「禁煙宣言書」には、禁煙したい理由を明確に書いておくと、禁煙中に辛くなった時にも自分の選択を肯定して「あと少し頑張ってみよう」と立ち戻ることができます。初心忘るべからず!
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ぜひ、家族や友人にも禁煙を宣言して、協力・応援してもらいましょう!!
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禁煙を成功させるコツ
禁煙を始める前に、喫煙による健康への影響を正しく理解して、禁煙するとどんなメリットがあるのかをじっくり考えてみましょう。
禁煙を実行するときは「1本も吸わない」ことが大切です!
節煙などといって本数を減らしたり、軽いたばこに替えたりする人がいますが、これでは禁煙の効果はありません。
ただし、「一生、吸わないでいよう」などと思うと心の負担が重くなるので、「今日1日は1本も吸わない」という気持ちで禁煙をスタートし、吸わない日を少しずつ増やしていきましょう。
〇禁煙のメリットを考えよう!
咳や痰が止まり、呼吸が楽になる
自分や家族のがんなどの病気のリスクが減る
食事がおいしくなる
肌の調子がよくなる
部屋や衣服からたばこの臭いがなくなる
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〇それでも吸いたくなったら…
深呼吸する
散歩やストレッチなどの軽い運動を行う
水やお茶を飲む
シュガーレスのガムを噛む
うがい、歯磨きをする
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「階段を上るのが楽になった!」「ごはんがおいしくなった!」など、体の変化に気が付きましたか?
「お父さん、禁煙がんばってるね!」家族から嬉しい声がけもあったかもしれませんね。
禁煙によって起こる良い変化を楽しめたら禁煙成功まであと一歩です!
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禁煙外来
自分1人で禁煙を続けるのには限界があります。
今は、さまざまな禁煙方法があり、病院の禁煙外来で医師と話し合いながら禁煙を続けていく方法もあります。
健康保険が適用される場合もあるため、かかりつけ医または お近くの禁煙外来を積極的に受診しましょう。
周囲の方が病気を理解することや本人に治療を進めることも、治療を助けることになります。
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加熱式たばこ、電子たばこについて
新しいたばこの形として、近年 注目を集めている加熱式たばこ や 電子たばこがあります。
「紙巻たばこよりも安全で、副流煙も少ない」などと謳われていますが、その安全性は特に証明されたものではありません。
従来の紙巻たばことは異なった身体への影響も危険視されています。
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加熱式たばこ:
たばこの葉を燃焼させずに電気的に加熱して、霧状になったニコチンと加熱によって発生した化学物質を吸入するタイプのたばこ製品。
電子たばこ:
香料などを含んだリキッド(溶液)を加熱して、発生するエアロゾル(蒸気)を吸入する製品。
現在、日本ではニコチンを含むものは販売されていませんが、ニコチンの有無にかかわらず健康を損なう懸念はかわりません。
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いずれも、煙やにおいが少ないことから安全・クリーンなイメージがあるようですが、決して無害ではありません。
むしろ煙やにおいが少ないために、喫煙者本人だけでなく周囲の人も危機感を持ちにくくなります。
従来の紙巻たばこと同様に発がん性物質などの有害物質は含まれているため、肺がんや口腔がん、胃がん、腎臓がんなどにかかるリスクは上がります。
受動喫煙の危険性も無くなるわけではありません。
特にアイコス(iQOS)やプルームテック(Ploom TECH)などは、たばこの葉を使用しているため、吸う方法が変わっただけでたばこの有害物質は残っています。
煙が出なかったり、においがないからといって、安全であることの証ではないということを知っておきましょう。
(参考)
日本禁煙学会「いわゆる新しいタバコ」に対する日本禁煙学会の見解
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参考リンク
厚生労働省
○ 喫煙と健康問題について簡単に理解したい方のために(Q&A)
○ 最新たばこ情報
○ 日本禁煙学会
○ 日本呼吸器学会 禁煙のすすめ
○ 一般社団法人 禁煙推進学術ネットワーク
○ ファイザー すぐ禁煙.jp
初診に適した科
禁煙外来は、総合病院のほか、内科や循環器科、婦人科、外科、心療内科、耳鼻咽喉科など、さまざまな診療科で行っています。
頼りになる病院
まずはお近くのかかりつけ医の先生にご相談ください。
北信 | |
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東信 | |
中信 | |
南信 |
免責事項要約
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