インフルエンザ

どんな病気

インフルエンザウイルスに感染することでかかる病気です。

冬から春先にかけて流行し、 主にA、Bの2つの型があります。
インフルエンザウイルスの感染後1~3日間の潜伏期間をへて発症します。

世界ではインフルエンザに関連した呼吸器疾患によって、毎年29万~64万人が亡くなっていると推計されています。

インフルエンザとかぜの比較
インフルエンザ かぜ
症状 38℃以上の発熱 発熱
全身症状(頭痛、関節痛、筋肉痛、倦怠感など)
局所症状(のどの痛み、鼻水、くしゃみ、咳など) 局所症状(のどの痛み、鼻水、くしゃみ、咳など)
急激に発症 比較的ゆっくり発症
流行の時期 12~3月(1~2月がピーク)
※4月、5月まで散発的に続くこともあります
年間を通じて。特に季節の変わり目や疲れているときなど

出典:政府広報オンラインより一部改変して作表

原因

感染者の飛沫を介してインフルエンザウイルスが人から人へ感染します。

出典:首相官邸ホームページ

感染力の強いウイルスのため、予防接種や咳エチケットなど一人一人の感染拡大予防が大切です。

症状

かぜと同じく熱・鼻水・咳などがみられます。

一般的なかぜに比べて急に38℃以上の発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、だるさなどの全身の症状が強くでます。

数日から1週間で自然に改善しますが、症状が悪化し、合併症を起こす危険もあります。

重篤な合併症

インフルエンザ脳炎(脳症)、肺炎など

検査

綿棒でのどや鼻の奥を拭って、粘液や鼻汁で、迅速検査キットで検査します。

10分~15分ほどで判定できます。

以前に比べて検査キットの感度がよくなっているため、半日待たずにすぐに検査を受けられるようになっています。

発症早期(48時間以内)に抗ウイルス薬の服薬を開始したほうが効果が高まります。

治療

熱や筋肉痛、咳などに対する対症療法が主体となります。

解熱剤と脳症の関係も指摘されているため、解熱剤を内服する際にはかかりつけ医に相談してください。

安全性が高い解熱剤としてアセトアミノフェンが薦められています。

抗インフルエンザウイルス薬(タミフル、リレンザ、イナビルなど)は発症後48時間以内に服用すると、発熱の期間の短縮や症状の軽減などの効果があるとされています。

※タミフルは厚生労働省から2007年に10歳代の患者への使用を控える通知が出されていましたが、2018年に関連性が不明確として解除されました。

抗生物質(抗菌剤)はインフルエンザウイルスには無効ですが、肺炎中耳炎などを合併した際に使用されます。

ホームドクターからのアドバイス

インフルエンザは かからないための予防と、もしも感染した際には広げないための予防の2つの予防が大切です。

かからないための予防

• こまめな手洗い、うがい、アルコール消毒が感染予防に有効です。

• 流行前の予防接種を受けましょう。

• 流行期は人ごみを避ける。
外出先では、マスクを着用することである程度飛沫感染を防ぐことができます。

• 部屋の湿度をチェックして、加湿器などで適切な湿度(50~60%)を保持しましょう。

• 十分な休養とバランスのとれた食事で、日ごろから体調を整えましょう。

感染した際に広げないための予防

• 飛沫感染を防ぐために、咳エチケットを徹底します。

• 抗インフルエンザ薬などで早く解熱しても、外出を控え自宅で安静にして休養します。

登園・登校停止について

幼稚園、保育園、学校へは法律により登園登校禁止期間があります。

〇学校:発熱した後5日、かつ解熱した後2日を経過するまで

〇幼稚園・保育園:発熱した後5日、かつ解熱した後3日を経過するまで

発熱日をゼロ日目として計算し、所定の日数を経過した翌日より出席ができます。

:水曜日に熱が出て金曜日に解熱した際は、翌週の火曜日から登校可能となります。

(学校)

(幼稚園、保育園)

(参考)長野県教育委員会 学校における感染症発生時の対応

大人には法的な規則はありませんが、同様に周囲の人にうつさないためにも解熱後2日間は会社を休み外出を控えましょう。

(配布用)インフルエンザの症状があるとき

インフルエンザの症状があるとき2021.PDF
※上のリンクからPDF形式でダウンロードできます

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予防接種(インフルエンザワクチン)

感染する確率を減らす効果と重症化や死亡を防ぐ効果があります。

特に65歳以上のお年寄りや心臓や呼吸器に持病がある方に勧められています。

予防効果はワクチン接種後2週間目ころからおよそ5カ月間効果が持続します。

12月末から3月にかけてが流行の最盛期となることが多いので、11月から12月上旬までに接種を済ませましょう。



集団全体で予防接種を行うとその集団内での流行を抑えられるという集団免疫の考え方も大切です。

かぜとインフルエンザ

かぜは急性上気道炎や感冒とも呼ばれ様々な病原体によって起こる咳、鼻水、のどの痛み、痰、発熱などの呼吸器症状を起こす疾患の総称です。

インフルエンザもかぜの一種類ですが、かぜの中でも高熱や筋肉痛などの症状が強く、感染力が強く流行しやすいこと、予防接種で予防ができる点、抗インフルエンザウィルス薬がある点などが、他のかぜのウィルスと大きく異なる特徴です。

小児のインフルエンザ

20歳未満のお子さんは発症後2日間は親の監視下に置いてください。

異常行動の中にはインフルエンザ脳症という重篤な病気も含まれていますので、おかしなことを言ったり、暴れる、けいれん、意識が悪いなどの症状が出た際はすぐに病院を受診してください。

参考リンク

○ みんなの健康百科 お役立ち情報 登園登校出席停止の目安

○ 厚生労働省 インフルエンザ(総合ページ)
長野県 インフルエンザ情報
日本臨床内科医会 わかりやすい病気のはなし インフルエンザ
政府インターネットテレビ マメたろうとインフルエンザ(キッズ向け動画)

初診に適した科

内科、小児科、呼吸器科

頼りになる病院

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北信

長野市 篠ノ井総合病院

長野市 長野市民病院

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