どんな病気
不整脈とは、脈がゆっくり打つ、速く打つ、または不規則に打つ状態をいいます。
通常、成人の脈拍数は1分間に60~100回程度で、一定間隔の規則正しいリズムを刻んでいます。脈拍数にはかなり個人差があるので、ふだんの自分の脈拍数(安静時)を測定し、その数値を知っておくといいでしょう。
原因
不整脈には病気に由来するものと、そうでない、生理的なものがあります。
頻脈 (ひんみゃく) |
通常より脈が速く、1分間に100回以上の場合を頻脈といいます。 運動や緊張、発熱によっても脈は速くなりますが、これはだれにでも起こる生理的な頻脈といえます。 |
徐脈 (じょみゃく) |
通常より脈が遅く、1分間に50回以下の場合を徐脈といいます。 |
期外収縮 (きがいしゅうしゅく) |
1回だけ脈が飛んだり、リズムが乱れます。 不整脈の中で最もよく見られ、30歳をすぎる頃からほとんどの人に認められて、年齢と共に増加します。 連続して起こることもあります。 |
症状
頻脈 |
ドキドキとする動悸が感じられるようになります。さらに動悸が激しくなると、めまい、冷や汗、吐き気などを伴い、ときには意識を失うこともあります。 このような場合は、心室細動や心房細動の可能性もあるので、早めに受診し、検査を受ける必要があります。 |
徐脈 |
脈が遅くなると、フラッとしたり、目まいがしたり、意識が無くなったりします。徐脈状態が長い間続くと、動くときに息切れを起こします。 症状が治まらない場合は、心不全を起こしている可能性もあるので、すぐに受診する必要があります。 |
期外収縮 |
自覚症状のない場合が多いのですが、人によっては胸に不快感を覚えたり、きゅっとする胸の痛みとして感じます。 一瞬、胸に飛び込むような不快感や、おもわず咳が出てしまうなどの症状を自覚する方もいます。 年齢とともに、期外収縮が出ても感じにくくなってきます。 |
検査
安静時12誘導心電図検査
基本的な検査です。ベッド上で横になり手足と胸に電極を貼り付け、12ヶ所の心電図を記録します。
ホルター心電図(24時間心電図検査)
携帯式の小型の心電計をつけたまま帰宅してもらい、体を動かしている時や、寝ている時に心電図がどう変化するかをみる検査です。
運動負荷心電図
階段を上り下りしたり、ベルトの上を歩いたり、自転車をこいでもらったりするものです。運動によって不整脈がどのように変わるか、狭心症が出るかどうかをチェックします。
心臓超音波検査
心臓の形態や動きをみるもので、心臓に病気があるかどうかが診断できます。
治療
徐脈治療(ペースメーカ治療)
失神や心不全などの症状がある方は 「ペースメーカー」を体内に取りつけます。
ペースメーカーは遅くなった自分の脈の代わりに、電気刺激を与える装置です。局所麻酔で、肩の皮膚の下に電気刺激を発する小さな本体(電池)と、その刺激を心臓に伝える電線を入れます。
頻脈治療
① 投薬治療
不整脈のタイプにより、脈を遅くする薬や抗不整脈薬、などの種々な薬を組み合わせて使用します。
② カテーテルアブレーション治療
細い管(カテーテル)を足の血管から入れて、その先端から高周波を流し、頻脈の原因になっている心臓の筋肉の一部を焼くことによって不整脈を起こさないようにします。
長野県でも治療できる施設が増えています。根本治療ができることもあるため、ご自分の不整脈がカテーテルアブレーションの治療対象となるかをきちんと相談しましょう。
③ 植込み型除細動器治療
命に関わるような不整脈が起きても、それを自動的に感知して止めてしまう体内植込み型装置です。
期外収縮
基本的には、積極的な治療の対象にはなりません。
敏感な方で、自覚症状や不快感をつよく訴える方や、24時間心電図で一日の心拍数約10万発のうち、およそ3万発以上の期外収縮が認められる方は、心臓の働きに影響が出ることがあるため、脈を少なくする薬剤や、抗不安薬などを使用することがあります。
ホームドクターからのアドバイス
○不整脈は自覚症状に表れる場合とそうでない場合があります。また、脳梗塞の原因となることもあります。治療が必要な不整脈かそうでないかをきちんと診断をつけることです。少しでも気になったら病院を受診し、放置しないようにしましょう。
○不整脈のなかには、原因がよくわからないものも少なくありません。原因不明の不整脈には、ストレスが誘因になっているケースがよくあります。ストレスは精神的なものに限らず、忙しさによる疲労や睡眠不足、食生活の乱れなども、からだには大きなストレスとなります。生活を見直してみましょう。
*休みをきちんととっているか
*睡眠を十分にとっているか
*食事は規則正しく、バランスよくとっているか
「国立循環器病研究センター 循環器病情報サービスホームページ」より引用
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