死亡の原因疾患 第2位(心疾患)
介護が必要となった原因疾患 第6位(心疾患)
どんな病気
心不全とは、病名ではなくて、心臓の働きが不十分な結果、体に十分な血液を送り出せなくなった状態をさします。
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心不全を含む心疾患は、日本の三大死因のひとつです。
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心臓の働きのうち、どの部分の働きが低下しているのか、その低下が急に起こったのか、徐々に起こってきたのかなどによって、複数の分類があります。
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分類
発症速度による分類
□急性心不全:急に起こる
□慢性心不全:徐々に起こる
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働きが落ちている部位による分類
左心不全:心臓の左側の大動脈を経由して全身に血液を送り出す働きが低下
右心不全:心臓の右側の血液を心臓に戻す働きが低下
両心不全:心臓の左側と右側、両方の機能が低下
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心臓の働きによる分類
収縮不全:血液を送り出す心臓の収縮力が低下
拡張不全:血液を心臓に戻す心臓の拡張力が低下
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原因
さまざまな原因で心不全が引き起こされます。
• 高血圧
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その他に貧血や甲状腺など他の病気が原因で心不全を引き起こすこともあります。
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症状
心臓のポンプ機能が低下すると、心臓だけでなくて全身にいろいろな症状が現れます。
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• 息切れ (運動時、夜間など横になった時)
• 咳や痰が出る
• 足や全身のむくみ、体重増加
• 疲れやすい
• 足が冷たい
• 肌の色が悪い
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検査
診察
• 心臓の聴診をして雑音や不整脈がないかを確認します。
• 肺の聴診をして呼吸音を確認します。
• 首の静脈が拡張しているかどうかを確認します。
• 足を指で押してむくみがないかどうかを確認します。
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胸部レントゲン検査
心臓が大きくなっているか、肺に水がたまっているかを検査します。
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心電図
不整脈や心臓の壁が厚くなっているかなどの状態を検査します。
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心臓超音波
働きが落ちている部位や程度を調べたり、弁膜症を調べることができる大切な検査です。
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血液検査、尿検査
心臓以外の原因がないかを調べます。
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心疾患の専門医療機関では、冠動脈造影CT検査や心臓カテーテル検査、心臓核医学検査などの検査を行なうこともあります。
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治療
急性心不全
安静を保って、酸素吸入を行ったり、利尿剤や血管拡張剤、一時的に心臓の働きを高める薬を使ったりします。
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慢性心不全
降圧剤などを内服して、心臓や血管を過度な負担や刺激から守って保護します。
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原因となる病気の治療
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症状を改善する治療
生活習慣の見直し:塩分制限、水分摂取量、運動量の調節、体重コントロール、禁煙
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ホームドクターからのアドバイス
心不全を起こした病気自体は進行しなくても、心不全の症状が出たり、悪化したりすることがあります。
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悪化の引き金になるようなことは、生活の中で避けるよう注意しましょう。
• 太り過ぎないよう食生活を見直し、塩分は控えましょう。
• 禁煙をして、アルコールも控えましょう。
• 心不全と診断されたことのある方は、症状に合わせて適度な運動をしましょう。
• 過労や過度のストレス、風邪をきっかけに心不全を起こすこともあります。
• 長時間の入浴、熱い湯や急激な温度差も心臓の負担となります。(ヒートショック)
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若いころからの心がけが大切です
心不全は、心臓の負担が積もり積もった末期の最後の姿です。
高齢期に心不全で苦しむことの少ないように、若いころから、血圧を代表とする生活習慣病の管理を心掛けてください。
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高齢者の心不全
心不全の罹患率は高齢になるほど高くなります。
高齢化の進む日本でも、2030年頃までに患者数の急激な増加が続くと考えられています。
この状況は、感染病の爆発的な拡大に例えられて「心不全パンデミック」と呼ばれています。
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息切れなどの症状があっても、加齢による体力低下と見過ごされやすく、重症化してから受診される方も少なくありません。
息切れや動悸は、狭心症や不整脈など、心臓の病気が隠れていることもあります。
これまで楽にできていた動作ができなくなったり、動悸や息切れが増えたと感じたら、早めにかかりつけ医に相談してください。
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参考リンク
○ 長野県医師会 けんこうの小径 わたくしたちの健康読本 心臓の病気
○ 日本メドトロニック株式会社 心不全.com
初診に適した科
循環器内科、内科
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