うつ病

死亡の原因疾患 第11位(自殺)

 

どんな病気

うつ病は精神的なエネルギーが低下して、気分が沈み込み、物事に興味を持ったり楽しんだりすることができなくなる精神疾患です。

「憂うつな気分」「気持ちが重い」「興味や喜びがわかない」といった抑うつ状態が一日中あり、それがほぼ毎日、2週間以上続いて、仕事や日常生活に支障が出てしまいます。

 

特殊な人がなるものではなく、誰もがなる可能性のある身近な病気です。

日本では「約15人に1人が、一生のうちに一度はかかる病気」です。

世界全体では推計2億6,400万人以上の患者がいるといわれています(WHO 2020年)。

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うつ病は精神的ストレスや身体的ストレスが重なるなど、さまざまな理由から脳の働きに何らかの問題が起きて発症すると考えられます。

脳がうまく働かないため、否定的なものの見方になり、自分がダメな人間だと感じてしまいます。

そのため普段なら乗り越えられるストレスもよりつらく感じてしまう悪循環が起きます。

原因

はっきりした原因はまだよく分かっていません。

分かっていることは、うつ病はただ1つの原因のみで発病するのではないということです。

 

脳で働く神経の伝達物質の働きが悪くなるのと同時に、ストレスやからだの病気、環境の変化など、さまざまな要因が重なって発病すると考えられています。

 

うつ病が起こりやすい性格(真面目・几帳面・仕事熱心・責任感が強い・相手の気持ちに敏感)も一つの要因となります。

 

【考えられるさまざまなストレス】

仕事に関すること

失業、仕事の失敗、定年など

健康に関すること

月経、事故、体の病気

家族に関すること

妊娠・出産、子供の結婚、家庭内の不和など

お金に関すること

貧困、相続など

状況の変化

引っ越し、転勤など

喪失体験

近親者との離別死別、病気

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症状

以下の症状のうちいくつかが2週間以上続く

精神症状

• 気分が重い、憂うつ、何をしても楽しくない
• 思考力が落ちる、何にも興味がわかない
• 落ち着かない、焦り
• 自分を責める、自分には価値がないと感じる
• 死にたくなる

精神症状に加えて現れる身体症状

• 食欲がない、疲れやすい
疲れているのに眠れない、早く目覚める、一日中眠い
• 体がだるい
• 頭痛や肩こり
• 動悸

周りの人から見て気付く変化

• 表情が暗い
• 涙もろくなった
• 反応が遅い
• 落ち着かない
• 飲酒量が増える など

うつ病は、心だけでなくさまざまな身体の症状も現れることがわかっています。

なかなか治らない身体症状がある場合にはうつ病を疑う必要があるかもしれません。早めに受診をしましょう。

検査

うつ病は次の主な3つの検査の結果により、総合的に診断します。

1.専門医による診察(症状、経過、性格、既往症などの聞き取り)
2.診断基準の照らし合わせ(症状が当てはまるか)
3.心理テスト

治療

治療法は一人ひとり異なります。

うつ病をひとくくりにして治療を受けるのではなくて、うつ病にはいろいろあり治療法もひとつではないことを知っておくことが大切です。

 

基本的には、症状や患者さんの環境などに応じて次の3つを組み合わせて行われます。

 

薬物療法

• 抗うつ薬が中心です。
脳の中のセロトニンなどの物質のはたらきを調整して、抑うつ気分や不安を取り除いて意欲を高める、といった効果があります。
SSRI(選択的セロトニン再取込み阻害薬)などいくつかの種類があり、症状や状態によって使い分けます。

• 効果が出るまでには服薬を始めてから少なくとも1週間~3週間の期間が必要です。
また、良くなってからも再発を防ぐために、半年~1年間は治療を続けることがとても大切です。

• その他、必要に応じて抗不安薬や睡眠導入剤なども使われます。

 

精神療法(心理療法)

• 支持的精神療法:患者さんの話を聞き、不安な気持ちをよく理解したうえで、症状が良くなるようアドバイスをします。

• 認知行動療法:抑うつ気分につながりやすい考え方や行動の特徴パターンに気づいてもらい、修正します。

 

休養

• うつ病になると心身ともにエネルギーが低下した状態になるので、さまざまなストレスから離れて休養をとることも重要です。
うつ病になりやすい人ほど休養をとることに罪悪感や焦燥感を抱きがちですが、早めの休養が早期回復につながります。
ストレスを受けにくい環境づくりに取り組むことや、家族や周囲に休養のとれる環境を整えてもらうことも大切です。

• 自殺願望が強い場合や心身の消耗が著しい場合には、入院治療を行うことがあります。

ホームドクターからのアドバイス

うつ病は、きちんと医師の診察を受けて適切な治療を続ければ、治すことが可能です。

早期治療

早めに治療を始めるほど、回復も早いといわれています。
無理をせず早めに専門機関に相談すること、そして必要な場合にはゆっくり休養をとることも大切です。

 

気づきが大切

うつ病は身近な病気である一方で、こころの不調のサインは自分では気づきにくいものです。
気づいても誰にも相談できずにいるケースもあり、身近にいるご家族や周囲の「気づき」も重要な対応の鍵です。

最近では自殺を予防するために「ゲートキーパー(命の門番)」という役割が重要視されています。
ゲートキーパーとは、自殺の危険を抱えた人々に気づき、適切な対応のとれる人のことです。
家族をはじめ、地域の医師や行政の相談窓口、ボランティアといったさまざまな立場の人がゲートキーパーの役割を担っています。

 <主な相談先>

• 精神科・心療内科
• かかりつけ医
• 会社の健康相談室、産業医など

 

うつ病を予防するための3つのポイント

• 思考や考え方のパターンを変えてみる
• バランスの良い食生活に改善する
• 外出して太陽光に当たる

もっと調べる

参考リンク

○ 厚生労働省 こころの耳 うつ病とは
○ 厚生労働省 みんなのメンタルヘルス こころの病気を知る うつ病
日本心療内科学会 心療内科とは、心療内科Q&A

初診に適した科

精神科、心療内科、メンタルクリニック

頼りになる病院

かかりつけ医を持ちましょう。
まずはお近くのかかりつけ医の先生にご相談ください。
北信

長野市 栗田病院

須坂市 長野県立信州医療センター

東信

小諸市 浅間南麓こもろ医療センター

佐久市 佐久総合病院(本院)

中信

松本市 城西病院

松本市 村井病院

池田町 あづみ病院

南信

諏訪市  諏訪赤十字病院

南箕輪村 南信病院

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