川で人が溺れています!
きっとあなたは懸命に助けようとするでしょう。
そして心に誓います。
「次に溺れている人に出会ったら、もっと確実に救助できるようになりたい」と。
そのために泳ぐ練習をする人もいれば、救助法を習ったり、救助用具を準備したりする人もいるでしょう。
しかし、なぜか多くの人が川に流され、無事に助けられる人もいれば、命を落とす人もいます。
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ここまで読んでお気付きと思いますが、この話は、病気になった患者さんと医療者の関係を例えています。
もっと多くの人を助けるために、新しい救助法や機器の研究・開発をする人もいれば、救助仲間を増やすために若手教育に力を入れる人もいます。
それでもおぼれる人は後を絶たず、残念ながら亡くなった方の家族は悲しみに暮れます。救助隊にも疲労が蓄積してきました。
1人が言いました。「どうしてこんなにおぼれる人が多いのか、上流を見に行こう!」。
調べてみると落ちやすい場所が分かりました。
川に近づいてきた人に直接、危険な箇所と避け方を教えました。
これが「病気の予防」に相当します。
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おぼれた人を助けるのは本人も救助者も大変な思いをしますが、川に落ちる人が一人でも減ることは良いことばかりです。
しかし、危険性をその場ですぐには理解できない人もいますし、常に全ての川べりを見張ることはできません。
また誰かが言いました。
「普段から水の危険性や自分自身で上手に川を渡れる方法を、できるだけ多くの人に伝えることも大切なのでは?」
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前回ご紹介しました『信州健康かるた配布プロジェクト』は、将来子供たちが「病気」という川に溺れないための予防活動です。
温かいご支援をお待ちしています。
(2022年4月19日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)
※2023.03.01現在、『信州健康かるた配布プロジェクト』は終了しております。