医良人コラム
23/2/15

第68回 脂質の取り方気を付けて

今回は脂質について一緒に確認しましょう。


脂質は分類や用語が難しいため、重要な3群をとりあげます。

 

①見えない脂質

統計を見ると日本人の脂質摂取量は、1950年に比べて約3倍に増えていま

す。「見えない脂質」を多く摂るようになったためです。見えない脂質は食

品自体に含まれていて、食べる際に意識しづらい脂質です。

揚げ物、ファーストフードやインスタント食品、パン、菓子類、アイスクリ

ーム、ルーやドレッシングなどに隠れています。

 

日本人は実に脂質の8割を、見えない脂質から摂っています。見えない脂質

を意識して控えることが第一歩です。

②なるべく減らす脂質

肉類の脂質やマーガリン、ショートニングなど固体の脂類です。

悪玉コレステロールや中性脂肪が増える原因となりやすく、血管の壁に個体

の脂がドロっとへばり付いて、動脈硬化が進行するさまは容易にイメージで

きますね。

肉類はタンパク質源としては大事なため、脂肪部分を取り除く、茹でる、蒸

すなどの工夫を心掛けましょう。

□□□□□□□□□□□□□写真:固まった牛モツの脂

 

③積極的に摂る脂質

n-3系(オメガ3)脂肪酸です。

EPAやDHAが代表です。

魚類に多く含まれ、同じ動物性でも「魚油」と書くように、動物の脂とは性

質が異なります。

音は同じですが、常温で固体のものを「脂fat」、液体のものを「油 oil」と

区別します。


②を③に置き換えることで、心筋梗塞の発症率の減少が確認されています。

n-3系脂肪酸の1日摂取目安量は2g前後、およそ青魚100g、

白身魚200gで摂ることができます。

α-リノレン酸を多く含むエゴマ油やアマニ油を1日小さじ1杯ほど摂るのも

よいようです。

 

※理解しやすいように一部簡略に説明しています。

 

(2022年2月22日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)

👈第67回 タンパク質の目標摂取量

👉第69回 「健康かるた」多くの人に