今回は脂質について一緒に確認しましょう。
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脂質は分類や用語が難しいため、重要な3群をとりあげます。
①見えない脂質
統計を見ると日本人の脂質摂取量は、1950年に比べて約3倍に増えていま
す。「見えない脂質」を多く摂るようになったためです。見えない脂質は食
品自体に含まれていて、食べる際に意識しづらい脂質です。
揚げ物、ファーストフードやインスタント食品、パン、菓子類、アイスクリ
ーム、ルーやドレッシングなどに隠れています。
日本人は実に脂質の8割を、見えない脂質から摂っています。見えない脂質
を意識して控えることが第一歩です。
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②なるべく減らす脂質
肉類の脂質やマーガリン、ショートニングなど固体の脂類です。
悪玉コレステロールや中性脂肪が増える原因となりやすく、血管の壁に個体
の脂がドロっとへばり付いて、動脈硬化が進行するさまは容易にイメージで
きますね。
肉類はタンパク質源としては大事なため、脂肪部分を取り除く、茹でる、蒸
すなどの工夫を心掛けましょう。
□□□□□□□□□□□□□写真:固まった牛モツの脂
③積極的に摂る脂質
n-3系(オメガ3)脂肪酸です。
EPAやDHAが代表です。
魚類に多く含まれ、同じ動物性でも「魚油」と書くように、動物の脂とは性
質が異なります。
音は同じですが、常温で固体のものを「脂fat」、液体のものを「油 oil」と
区別します。
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②を③に置き換えることで、心筋梗塞の発症率の減少が確認されています。
n-3系脂肪酸の1日摂取目安量は2g前後、およそ青魚100g、
白身魚200gで摂ることができます。
α-リノレン酸を多く含むエゴマ油やアマニ油を1日小さじ1杯ほど摂るのも
よいようです。
※理解しやすいように一部簡略に説明しています。
(2022年2月22日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)
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