前回のコラム掲載後に「高齢者は太っている方が長生きすると聞いたが」と、質問をいただきました。
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確かにそういった研究結果もありますが、長生きと病気予防は別の問題です。
BMI(体格指数)25以上の肥満では、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が悪化して脳梗塞などが起こりやすくなります。
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予防できるはずだった病気を抱えながら長生きしても、健康的とはいえませんね。
生活習慣病予防の観点から、どの年代でもBMIの上限値が24・9までと定められているのは、そのような理由からです。
「ちょい太」までに抑えましょう。
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さて「己を知る」の最後は「体質」です。
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体格とも関連しますが、BMIは個別性や性別を一切考慮していません。
しかし、人には個人差があります。
太りやすい人、たくさん食べても痩せている人さまざまです。
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よく老人ホームにお邪魔します。
みなさん同じ食事内容で、同じ量のはずなのに、徐々に太っていく人、段々と痩せていく人がいて、体質の差があることがよく分かります。
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読者のみなさんも太りやすい、痩せやすいという自分の体質について、ある程度、自覚があると思います。
「私は水を飲んでも太るのです」
診察室でも、しばしば聞く言葉です。
自身の体質をよく理解しているのだと思います。
飢餓の時代であれば、とても素晴らしい才能です。
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しかし、飽食の現代では、肥満予防に気を付けなくてはなりません。
健康づくりは、自分の体質を「認め」て、「受け入れる」ことから始まります。
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すると、人一倍の配慮や努力が必要なことも受け入れることができて、自分に合った対策方法に取り組みやすくなります。
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年齢、性別、体形、体質について確認して「己」を知ることができましたか?
判断に迷われた場合には、持病の有無や程度とも関連しますので、かかりつけの医師に相談してください。
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(2020年11月3日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)
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