医良人コラム
22/1/10

第47回 「己=個別性」の分析から

『敵を知り己を知れば百戦危うからず 孫子』

前回に引き続いて「己」についての確認項目です。

③体型

体型の違いは、おのおの自覚があると思います。

今回は、客観視するための基準としてBMI(体格指数)を覚えましょう。

体重と身長から計算する、肥満や痩せ具合を比較するための国際的な指標です。

BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求められます(身長165cm、体重60kgの人のBMIは60÷1.65÷1.65=22)。

自分のBMIを計算してみてください。

日本肥満学会の判定基準=表1=では、18.5未満は低体重、18.~25未満を普通体重、25以上を肥満と定めています。

BMI22前後の体重が最も病気になりにくいという研究結果からBMI22は「標準体重」とも呼ばれます。

■表1 BMIによる肥満度分類(18歳以上)

BMI 判定
18.4以下 低体重

やせ

18.5~24.9 普通体重

適正体重

25以上 肥満

自分の身長の標準体重を求める場合には式を変化させて、身長(m)×身長(m)×22=標準体重(kg)と計算します。

現在のBMIが25以上の方が、減量の最初の目標体重をBMI25にしたい場合には、身長(m)×身長(m)×25で求められます。

さらに、BMIには「年齢」によって目標範囲が異なります=表2。

■表2 年代別目標とするBMIの範囲

年齢(歳) 目標とするBMI
18~49 18.5~24.9
50~64 20.0~24.9
65~ 21.5~24.9

年齢が上がるほど下限の値が引き上げられて、65歳以上ではBMI21.5以上を保つようにとされています。

21.5は標準体重の22に近く「高齢者は、標準体重より痩せないように気を付けるべし」と言い換えられます。

以前はBMIの下限21.5は、70歳以上が対象だったのですが、今年5年ぶりの改訂で65歳に引き下げられました。

より早期から体重減少によるフレイル骨粗しょう症の予防の重要性が分かってきたからです。

 

 


(2020年10月20日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)

 

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