医良人コラム
24/8/15

第102回 体を動かす機会増やして

信州メディビトネット健康七箇条の第二条「楽しく運動を続ける」に入りますが、運動や体づくりといえば、本コラム枠で一緒に連載をしている整形外科医の谷川浩隆先生がご専門です。


谷川先生のコラム「動いて健やかに」の内容と食い違ったことを書いてしまって、読者の皆さんを混乱させてはいけないと考え、スクラップ保管していた谷川先生のコラムを読み直しました。

一貫して、バランスの良い食事と適度な運動が健康づくりに大切であることが書かれており、私と同じ趣旨で安心しました。

普段から医師として患者さんに健康づくりの助言をする際、「○○病には△△スーパーフードを食べなさい」や「××関節だけを伸ばしていれば、他の運動は不要」のような、根拠も乏しく、健康づくり全体からすると、ごくごく一部の影響しか及ぼさないであろうことは、おいそれとは言えません。

優先してお伝えしないといけないことは、基本でありそれが王道です。

谷川先生はその中でも特に、ウォーキングをお勧めしています。

歩くことは人間生活の基本です。

「おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川に洗濯へ」。

昔は、自分の体を「動かして運ぶ」ことをしないと、生活自体が成り立ちませんでした。

しかし現代は、交通が発達し、電話やインターネットで食事や宅配便が届くため、意識しないと動くチャンスは非常に少なくなっています。

自動車の保有台数と糖尿病の罹患者数のグラフを並べてみると、同時期に平行して増加していることが知られています。

動く機会が減ることは健康に良くない影響を及ぼす一例です。

歩いて通勤する。

エレベーターでなく階段を使う。

空いた時間に筋トレをする

ーなどを意識することが必要です。
谷川先生が書かれている「同じことをするのを2回に分けてする」「遠くにリモコンがあったら『ありがたい』と感謝する」。

私も心がけます。

 

(2023年3月12日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)