健康づくりにおいて、食習慣の改善、運動、禁煙など生活習慣の変更を求められることがしばしばあります。
不健康な現状に至った従来の行動パターンを、将来健康な状態へ導く望ましい行動に変えていくことを「行動変容」といいます。
人の行動(生活習慣)が変容するには、
の5つの段階を通るとされます。
無関心期:自分の問題としてまだ関心がない
関心期:関心を持っているが、まだ先だと思っている
準備期:関心があり準備中
実行期:新しく行動を始めたばかり
維持期:6カ月以上、行動を継続している
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あなたはどの段階に当てはまりましたか?
今の自分がどの段階かを把握し、それぞれのステージに合わせた適切な対策を取ることが、行動変容の成功率を高めます。
各段階の対策は、
無関心期:周囲からの情報収集、現状維持の利点と危険を知る
関心期:動機付け、意識の高揚
準備期:自信を持つ、障害の排除、周囲への宣言
実行期:実行可能な計画、成功体験、褒める(褒められる)
維持期:効果の実感、行動の強化、周囲の支援です。
失敗はしてもよく(再発期)、知識と経験を得ながら繰り返すうちに徐々に変化していくこと(確立期)もしばしばあります。
医療者が、あなたのこの「こうどうへんよ」と一方的に指摘し、「助言に従って変わるべき」と押し付けても素直に従う人は多くいません。
あくまでも行動を変えるのはその⼈自身であり、対象者を中心に考えることが最も重要です。
今回の「行動変容ステージモデル」も医療者側の知識や技法としてだけに使われるのではなく、自身のステージに適した自発的行動が取りやすくなるよう紹介しました。
(2024年1月23日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)