先日、安曇野市のささえあいセンターにじで開催された「オレンジカフェ花水木」に行って来ました。
オレンジカフェとは認知症の方々のための交流の場(認知症カフェ)のことです。
認知症の方々の社会参加や介護者の負担軽減、知識の共有を図るための場であり、オレンジカフェ花水木は1ヶ月に1回ほど開かれています。
高齢化社会が進む中で、地域で支え合う場を提供する取り組みとしてとても注目をされています。
今日はそんな「オレンジカフェ」をご紹介させていただきます。
1月のオレンジカフェ花水木では、笑いながら運動をする『笑いヨガ』、ウクレレ演奏に合わせて参加者が一丸となって歌を歌う『笑福ウクレレ』など、楽しい催し物で、参加した方々が皆さん笑顔になっていました。
ふるまわれたけんちん汁も素朴な美味しさで、「レシピをぜひ知りたい!」と思った1日でした。
オレンジカフェ花水木の詳細はこちらから
さて、「活動していることはわかったけれど、『オレンジカフェ』って、何?」と興味を持ってくださった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな方のために、ちょっとまとめてみました。
1、オレンジカフェを支えるスーパーマン『認知症サポーター』とは? 2、オレンジカフェの母体『新オレンジプラン』とは? 3、認知症サポーターの証『オレンジリング』とは? 4、オレンジカフェやオレンジリングには、なぜ『オレンジ』が使われているの? 5、信州メディビトネットが取り組みたいこと
1、オレンジカフェを支えるスーパーマン『認知症サポーター』とは?
『認知症サポーター』とは主に地方自治体で開設している『キャラバン・メイト』が講義する「認知症サポーター養成講座」を受講した人のことを指します。
認知症の人や家族を優しく見守り、支援する意思を持った方たちです。
街中でも認知症の人を見かける機会が多くなり、認知症への理解が求められる時代になっています。
認知症サポーターは率先して認知症の方へ優しい対応や支援を差し伸べる存在であり、この姿勢を広く社会で共有していくきっかけとなるものです。
認知症サポーターは「認知症サポーター養成講座」を受講するとオレンジリングを手渡され、身に付けることで認知症への理解を示すことになります。
ちなみに、平成29年12月31日時点の認知症サポーターの人数は、9,835,590人(うちキャラバン・メイト(「認知症サポーター」を養成する「認知症サポーター養成講座」の講師役)数は147,674人)です。
もうすぐ1,000万人に届きそうです。これだけたくさんの方々が認知症の方と介護者の皆さんのことを見守ってくださっているんですね。
さらにこの輪が広がることを願います。
※認知症サポーターになるには→『認知症サポーターキャラバン』
2、オレンジカフェの母体『新オレンジプラン』とは?
『新オレンジプラン』は、「認知症の人の意思が尊重され、出来る限り住み慣れた地域の良い環境で自分らしく暮らしを続けることが出来る社会を実現する」ことを目的に策定されました。
認知症の人は2025年には約700万人にのぼると言われており、環境整備を急がなくてはいけません。
オレンジリングがトレードマークである認知症サポーターの育成も新オレンジプランの活動の一つです。
『新オレンジプラン』について、もっと詳しく知りたい方は、こちらのページからご覧ください。
3、認知症サポーターの証『オレンジリング』とは
認知症サポーターは「認知症サポーター養成講座」を受講するとオレンジリングを手渡され、身に付けることで認知症への理解を示している証となります。
4、オレンジカフェやオレンジリングには、
なぜ『オレンジ』が使われているの?
なぜオレンジリングはオレンジ色かというと、オレンジは明るさや楽しさを象徴し、社交的でポジティブであることを意味し、それは認知症を患ったかたの人生もそうあってほしいという思いが込められているからです。
依存や苦痛を和らげるといった意味合いがあり、人と人とが支え合うということを表現した色でもあります。
また、江戸時代に活躍した陶工、酒井田柿右衛門が作った赤絵磁器の色の特色であるくだものの柿の色をイメージしています。
その赤絵茶器は海外に輸出され高い評価を得ました。
ここから認知症サポーターのカラーであるオレンジが認知症支援の象徴として日本から世界に広く知れ渡ってほしいという願いも込められています。
5、信州メディビトネットが取り組みたいこと
私たち信州メディビトネットは、長野県で健康普及のための活動をしている医療者団体です。
医療者団体として蓄積した健康にまつわる知識を、健康情報サイト『信州健康の森 まんまる広場』や県民のための健康イベント『医療者とふれあう健康講座 まんまる広場』などで還元しています。
今後もさらに周りを巻き込みながら活動を進めて行きますので、ぜひサイトにアクセスして頂いたり、健康イベントに遊びにきて下さい^^
参考リンク
病気の基礎知識「認知症」