介護が必要となった原因疾患 第7位
どんな病気
脳の異常によって体の動きに障害があらわれる病気です。
神経伝達物質の一つであるドーパミンが減少することで起こると考えられています。
日本での患者数は10万人に約100~150人ですが、60歳以上では10万人に約1,000人と加齢とともに多くなります。
50~60歳代で発症することが多く、ゆっくりと進行します。
一部、40歳以下で発症するものは「若年性パーキンソン病」と呼ばれます。
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原因
大脳の下にある中脳の黒質といわれる部分のドーパミン神経細胞が減少して発症します。
ドーパミン神経が減ると体が動きにくくなり、手足のふるえが起こります。
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症状
• 手足がふるえる(振戦:しんせん)
• 筋肉がこわばる(筋固縮:きんこしゅく)
• 動きが遅くなる(寡動:かどう)
• 転びやすくなる、体のバランスがとれない(姿勢反射障害)
「日本臨床内科医会」引用
パーキンソン病によくみられるこれらの症状をまとめて「パーキンソニズム」といいます。
そのほかに、便秘や排尿障害、起立性低血圧などの自律神経症状もみられます。
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検査
診察
手足の動きの固さや歩行の様子などを診察します。
症状を起こすような薬剤を使用していないかを確認します。
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画像検査
脳のCTやMRIで他の脳の病気(脳梗塞や脳の萎縮など)がないかを検査します。
パーキンソン病では通常は画像による脳の異常はみられません。
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血液検査、尿検査
他の病気がないかを検査します。
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薬剤反応検査
パーキンソン病の薬を服用することで、症状が良くなる傾向があるかを検査します。
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心筋シンチグラフィー検査
パーキンソン病ではなく、 パーキンソン症候群(パーキンソン病に似た症状が現れる病気)を起こすレビー小体病などを区別ができることがあります。
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治療
薬剤療法
原因である不足したドーパミンを補うことで症状を緩和します。
治療薬や服用量は病状に合わせて変更します。
最近10年間で新しい薬剤がたくさん開発されています。
パーキンソン病の薬は副作用が出やすい薬が多いですが、急な中断で悪性症候群(意識障害、発熱、筋肉の破壊)を起こすことがあるため、けっして自分で中止の判断をせずに主治医に相談しましょう。
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運動療法
体を動かすことは、症状の軽減になります。
激しい運動ではなく、散歩やストレッチなど、毎日続けて体力を維持することが大切です。
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手術療法
薬の効果が持続しない、薬の副作用が強い方などが検討する治療法です。
脳内に電極を入れて視床下核を刺激する方法が主な手術法です。
意欲を持って行動する時は脳内でドーパミン神経が働いていると考えられています。
気持ちを明るく保つことも大事な治療となります。
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ホームドクターからのアドバイス
パーキンソン病は国の難病指定で、医療費の助成対象となる疾病です
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長野県 難病等に関する医療費の給付について
最寄りの保健所(保健福祉事務所)、または、県庁健康福祉部保健・疾病対策課までご相談ください。
• 月曜日~金曜日(祝日、年末年始を除く)の午前8時30分から午後5時15分まで
• お問い合わせ先 県内保健所一覧
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長野県 難病相談支援センター
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長野県 長野県内の患者会のご案内
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参考リンク
○ 難病情報センター パーキンソン病
○ 日本神経学会 神経内科の主な病気 パーキンソン病
○ 日本臨床内科医会 わかりやすい病気のはなしシリーズ パーキンソン病
初診に適した科
神経内科
頼りになる病院
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