どんな病気
おたふくかぜは、正式には流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん、別名ムンプス)と呼ばれます。
ムンプスウイルスというウイルスに感染して、唾液腺のひとつである耳の下の耳下腺が腫れて痛くなる病気です。
その後耳下腺の腫れと発熱が現れて、1週間程度腫れは続きます。
熱は3~4日ほどでおちつきます。
流行性耳下腺炎には任意の予防接種があります。
難聴や不妊症などの生活に支障をきたす合併症を起こすことがあるため、予防接種を受けることが推奨されています。
詳しくはかかりつけ医の先生とよく相談のうえ行ってください。
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原因
ムンプスウイルスに感染して起こります。
感染は、咳などによる飛沫感染または接触による感染です。
「流行性」という名前のように、感染力がとても強いウィルスです。
同じクラスなどの子供同士が密接に接触するところで流行するために、5~10才が流行しやすい年齢です。
感染力のある期間は潜伏期間の10日目ころから始まっていて、耳下腺の腫れがひくまで長期間にわたります。
耳下腺炎を複数回くりかえすこともありますが、ムンプスウイルスによる耳下腺炎は一度だけです。
他の細菌やウイルスによるものですが、ムンプスウイルスの抗体価を測ると確認をすることができます。
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症状
• 耳の下からあごのあたり(耳下腺)が、やわらかく腫れて、痛みをともないます。
腫れは左右両側の場合も片側だけの場合もあります。
顎下腺や舌下腺が腫れることもあります。
• 食べ物をかむとき、飲み込むときに痛い
• 発熱
• 頭痛や倦怠感など
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合併症
髄膜炎や難聴、精巣炎、卵巣炎、すい臓炎などを合併することがあります。
頭痛や腹痛が見られた際には、はやめに医療機関を受診してください。
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検査
血液検査、尿検査
唾液腺に含まれる消化酵素のアミラーゼやムンプスウイルスのIgM抗体などが上昇しているかなどを検査をします。
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治療
薬物療法
ムンプスウイルスに効果のある抗菌薬はありません。
熱や痛みをおさえるアセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬を使用します。
痛みをやわらげるために冷湿布などの外用薬を使用する場合もあります。
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ホームドクターからのアドバイス
家庭で気を付けること
• 症状が現れた場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
• 刺激になる酸っぱいものや固いものは避けて、ゼリーやスープなど刺激が少ないものが良いでしょう
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登園・登校停止について
• 学校は「腫脹が始まった後5日を経過し、かつ、全身状態が良好となるまで」は出席停止になります。
わかりやすく言い換えると、「おたふく風邪が始まった日を含めて6日間は出席停止、その後元気であれば登園、登校は可能」です。
詳しくは、お役立ち情報:「登園登校出席停止の目安」をご確認ください。
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予防
• 流行期に限らず、日ごろから手洗いやうがいを行いましょう。
• 1歳以上の子供は任意接種でおたふくかぜワクチンを接種することができます。
1000人~15000人に1人おきる難聴は回復することが困難です。
成人になって感染すると、精巣炎や卵巣炎によって、不妊の原因になることがあります。
おたふく風邪にかかったことがない方は、かかりつけ医などの医療機関に相談しましょう。
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もっと調べる
参考リンク
○ 長野県医師会 予防接種
○ 長野県 健康福祉部感染症対策課 予防接種について
○ 厚生労働省 感染症・予防接種情報 流行性耳下腺炎
○ 国立感染症研究所 日本の予防接種スケジュール
○ 日本小児科学会 予防接種・感染症 関連の情報
○ NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会
初診に適した科
内科、小児科、耳鼻咽喉科
頼りになる病院
まずはお近くのかかりつけ医の先生にご相談ください。
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