どんな病気
クループとは、喉の奥の喉頭蓋(気管に食べ物が入らないようにする蓋の役目)や声帯周辺が、細菌やウイルスに感染して炎症を起こし腫れてしまうために特徴的な咳が出る病気です。

松本市医師会ホームページ より引用
生後3ヶ月から7歳頃までに多くみられる病気で、冬に多い傾向があります。
炎症により気道が腫れて狭くなってしまうため、呼吸がしづらい状態になり、犬の鳴き声、あるいはオットセイの鳴き声のようなクループ特有の咳が出ます。
肩で息をするようになると窒息の危険もありますので、すぐに医療機関を受診しましょう。
特に気道が狭い3歳までの乳幼児は、病状が急変しやすいために、クループ特有の咳が出始めたらすぐに医療機関を受診しましょう。
○ 長野県 長野県小児救急電話相談「#8000」
※アナログ回線・IP電話の場合は「0263-34-8000」
https://www.pref.nagano.lg.jp/hoken-shippei/sodan/shonikyukyu.html
原因
主にウイルスの感染によって起こります。
かぜの原因と同じウィルスで、
• パラインフルエンザウイルス
• インフルエンザウイルス
• アデノウイルス
• RSウイルス など
まれに、インフルエンザ桿菌、溶連菌、百日咳菌などの細菌によるクループもあり重症となることがあります。
症状
• 犬の鳴き声、あるいはオットセイの鳴き声のような咳をする:ケンケンなど
• 声がかすれる
• 息を吸うのが苦しい
• 息を吸う時に音が出る:ヒューヒュー、ゼーゼー、ゴーゴーなど
• 唾液を飲み込めず外にたらす
検査
血液検査
ウイルスの感染や、炎症反応、アレルギー反応などを検査します。
レントゲン検査、CT検査、内視鏡検査
気道の腫れの程度や、異物の有無を検査します。
治療
薬物療法
ステロイド薬や血管を収縮させる薬などの喉の炎症をとる薬を使用します。
細菌感染の場合には抗生物質を使用します。
主治医の先生から、かぜの時には熱を無理に下げない方が良いという指導をされている場合もあると思いますが、クループ症候群の時だけは坐薬などの解熱剤は喉付近の炎症やむくみを抑える効果がありますので、積極的に使用してよいと言われています。
入院
症状がひどい場合は、入院して酸素吸入をしながら治療します。
窒息予防のために気管の確保が必要になることもあります。
ホームドクターからのアドバイス
家庭で気をつけること
◆加湿
湯気をたてる、洗濯物を干すなどして、十分に加湿しましょう。
◆換気
部屋は暖め過ぎないように注意をしましょう。
窓を開けて冷たい空気を吸い込むと咳が楽になることもあります。
◆水分補給
脱水にならないよう少しずつ飲み物をとらせましょう。
◆食べ物
多く食べると咳き込んだときに吐くこともありますので、少しずつとらせましょう。
◆その他
• 興奮すると炎症部にも血流が増えて、症状が悪化する傾向にあります。
抱っこするなど落ち着かせるようにしましょう。
• 息苦しそうなときには寝かせるよりも体を立てた方が、気管への空気の通りが楽になることがあります。
多くはウィルス性です。
半日程度を過ぎると咳は湿った音に変化して、ふつうのかぜの症状に変化していきます。
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参考リンク
○ 日本小児科学会 こどもの救急 せき・ゼェゼェする
○ 松本市医師会 応急手当の手引き 「お子さんが急病になったとき2013年版」
初診に適した科
小児科、耳鼻咽喉科
頼りになる病院
まずはお近くのかかりつけ医の先生にご相談ください。
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