(信濃毎日新聞中信版MGプレスに掲載されたものを再掲しています。)
今年は県内のスポーツ選手の活躍が続いています.
平昌(ピョンチャン)冬季五輪スピードスケートの小平奈緒選手の金メダルも感動的でした。
その小平選手を長年支えているのが結城匡啓コーチです。
2人の関係を、金メダルを目指す小平選手が「健康づくりに取り組むあなた」、小平選手を温かくサポートする結城コーチを「かかりつけ医」に例えてみたいと思います。
コーチが選手のコンディションや到達度を考慮して作る練習法は、かかりつけ医があなたの体調や持病を踏まえて送るアドバイスといえます。
ライバル選手の状況や競技場の特性などの情報収集・分析は選手の仕事でないように、健康情報を探すのはあなたではなく、医学的に正しい情報を選択できるかかりつけ医の役割です。
調子の良くない時やくじけそうな時に寄り添って励ますのは、コーチとかかりつけ医に共通します。
スケート靴の調整や栄養面などを専門的にサポートする「チーム」の存在は、かかりつけ医が適切な専門医や医療者へ紹介する「地域連携」に当たります。
オランダへ留学した小平選手がおそらく現地で体験したことと同じように、あなたも紹介された他の医療者の意見を聞く(セカンドオピニオン)ことで新しい気付きを得たり、改めてかかりつけ医が頼りになる存在だと再認識できたりします。
この良好な関係のキーワードは「信頼」です。
2人は10年以上にわたって二人三脚で努力を重ね、ついに念願の五輪金メダルを手にしました。
あなたも病気になってかかりつけ医を探すのではなく、普段から「かかりつけ」て信頼関係を築いておくことが大切です。
主役はあなたですが、より成果が出る健康づくりをサポートしてくれるかかりつけ医を持ちましょう。
(2018年8月7日(火)付MGプレスから)