医良人コラム
18/10/24

第6回「健康の見つけ方」〜良い「かかりつけ医」とは〜

(信濃毎日新聞中信版MGプレスに掲載されたものを再掲しています。)

「かかりつけ医の見つけ方」について質問をいただきまました。
優しく穏やか、気さくで話しやすい、明るくて前向き、人の気持ちが分かり説明上手、幅広い最新治療に通じ真面目で丁寧、清潔で品格がある、腰は低いが頼もしい…。

そんなかかりつけ医だったら毎日でも受診したくなりますね。
しかし、結婚相手に完璧な理想を求めることが難しいように、1人のかかりつけ医に全てを求めるのは酷というものです。

かかりつけ医は、あなたの持病や生活習慣を踏まえて全身の健康管理を担うのが役割。

対して、病院や専門科の「主治医」は、がんなどの特定の疾患の治療を行うのが役目です。

求める違いを整理すると、かかりつけ医は主にコミュニケーション、主治医は専門性の高い知識と経験。

それを理解しておけば期待とのずれを減らせます。

 

医療者の基本として新しい知識を学び続ける姿勢や、他の医療者とのネットワークを持つ大切さは両者共通です。

蛇の道は蛇。良い主治医は、かかりつけ医に紹介してもらいましょう。
続いてかかりつけ医を探す手順を紹介します。
まずは長い付き合いになるため、近くて通いやすい医院から幾つか候補を挙げます。

次に近所の評判を聞いてみます。

さらに医療関係者の意見を聞くことがポイントです。
薬局ではさまざまな医療機関の処方箋を受けているため、薬の数や種類、組み合わせ方など医師の知識度を知っています。

また、看護師さんは医師の患者さんへの接し方、どんな指導をするかを知っています。

判断する際に偏りがないよう複数の意見を聞きましょう。
ここはと思う医院を絞り込んだら、最後に受診してみます。

結婚前にお見合いやお付き合いをするように、実際に医師と話して相性を見たり、病気になる前の健康づくりをサポートしてくれるかなどを判断したりするとよいでしょう。

 

(2018年8月28日(火)付MGプレスから)

👈第5回「健康の見つけ方〜かかりつけ医と「信頼」を〜」

👉第7回「健康の見つけ方〜薬の飲み方 薬剤師頼りに〜」