医良人コラム
24/4/1

第93回 病型に分かれる糖尿病

「糖尿病」という名称が変わるかもしれません。

尿に糖が出なくても血糖値が高い糖尿病の方もいるため、病態を正確に表していないという意見や、患者さんアンケートで病名に「尿」という排せつ物が含まれている点、怠惰な生活をしていると誤解されがちな負のイメージを持たれやすいーなどの意見を基に議論が始まったところです。


糖尿病の原因は大きく5つあり

①1型糖尿病

②2型糖尿病(インスリン分泌低下型)

③2型糖尿病(インスリン抵抗型)

④膵臓手術後や他の疾患の影響による糖尿病

⑤妊娠糖尿病です。

 

④⑤の解説は省略します。

①は、血糖値を下げるインスリンホルモンを分泌する膵臓の細胞が破壊されることにより発症します。

原因は、自己免疫(自分の体内で自分の体を攻撃してしまう物質をつくってしまう疾患群。代表は自分の関節を攻撃してしまう関節リウマチ)や感染症などによるため、若い方にも多く、小学生の患者さんもいます。


②は、体質、遺伝要素、加齢などによって、膵臓の働きが弱まり、インスリンの分泌量が低下しているタイプです。

体形はむしろ痩せ形の人が多く、欧米人に比べて膵臓の力が弱い日本人に多い病型です。


③は、一般の方がイメージするいわゆる「メタボ体形」の方に多いタイプです。

肥満、特に内臓脂肪が増加すると、脂肪細胞からインスリンの働きに抵抗する物質がつくられるため、血糖が下がりにくくなってしまいます。

また、高血糖自体もインスリンの分泌力を低下させ、働きに抵抗することが知られており、「糖毒性」と呼ばれています。

肥満と過食が大きな原因です。

一言で糖尿病といっても幾つかの病型に分かれることを紹介しました。

少し理解を深めて誤解や偏見が減ることを願っています。

病型別の特徴や対策は、次回解説します。

(2023年10月3日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)