※2021年5月25日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」に掲載された記事です。
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高齢者から順次、新型コロナウイルスワクチンの予防接種が始まっています。
一方、ワクチンを打つかまだ迷っているという声も聞きます。■
インフルエンザやはしか、風疹のコラムの際に「予防接種は思いやりの心」と紹介してきました。
予防接種は、自分自身だけを守っているわけではありません。
身近にいる家族や友人はもちろん、遠く離れたどこかの誰かの感染を防いでいるのです。
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現在国内で使用されているファイザー社製のコロナワクチンは発症予防率が95%と非常に高い効果です。
一方インフルエンザワクチンの発症予防効果は60%程度です。
ワクチンを打ったのに、残念ながら一定数感染してしまいます。
そのため、ワクチンを打たないという考えの人もいます。
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その最たる出来事が、かつての日本で起きました。
日本では1960年代から学童に対してインフルエンザワクチンの集団接種が行わていました。
しかし、予防効果が低く、流行を阻止できていないという声が強まり、94年に中止されました。
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2001年米国学術誌に、日本の人口動態統計を詳細に分析した論文は掲載されました。
学童集団接種が始まる前後で、高齢者のインフルエンザや肺炎死亡数が減少していた。
しかし集団接種中止後に再び元の水準に戻っていたことが分かりました。
集団接種実施中は、実に年間約3万7000~4万9000人ものインフレんざ関連死を防止し、学童420人への接種が高齢者1人の死亡を防いでいたと報告されました。
集団免疫の効果がよく分かる事例です。
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コロナワクチンの発症予防効果は、インフルエンザワクチンよりも高いため、人と人とのつながりで、新型コロナウイルスの抑え込みを目指すことができます。
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予防接種は、感染症から私たちを守るだけでなくて、同時にウイルスや細胞を攻撃しているのです。
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(2021年5月25日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)
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