医良人コラム
24/10/2

第105回 食事も運動もバランスよく

前回提案しました「運動素」。

皆さん、考えを巡らせていただけましたか?

 

今回は「運動素」の使い方を考えてみます。

確立されている食事の「栄養素」と対比するために、食材の代表格であるお米(ご飯)と、運動の基本的種目であるウォーキングを例として取り上げます。

食事では、「タンパク質」「糖質(炭水化物)」「脂質」「ビタミン」「ミネラル」などの栄養素という指標で食材を分けて考えることができます。

米という食材は、糖質に分類されますね。

 

前回、運動素の候補として「筋力」「持久力」「柔軟性」「バランス力」「瞬発力」を提案しました。

運動素という指標を使うと、ウォーキングは「持久力」に分類されます。

他の運動の例では、スクワットは「筋力」という運動素を鍛える種目ですし、片足立ちは「バランス力」を鍛える種目になります。

 

米にもタンパク質やビタミン、ミネラルなどの他の栄養素も含まれてはいますが、米だけでは体に必要な全ての栄養素を摂取することが難しいため、他のタンパク質や脂質食材などと組み合わせて食べることは、多くの人が自然に意識していることと思います。

同じく、全ての運動素を一つの運動種目だけで鍛えることは難しく、ウォーキングという運動の代表種目でも、鍛えられる運動素は持久力が主で、他の運動素は不足しがちになることに気付かれたと思います。

主食といえども米だけを食べていては健康的とはいえず、栄養が偏らないようにーと、食材選びをするのと同様に、運動もウォーキングだけでは不足する運動素や、運動素の違いを意識しながら、偏らずに他の運動種目と組み合わせると、健康づくりや体力づくりの効果がより一層高まります。

 

「食材もいろいろ、運動種目もいろいろ」。

 

運動もバランスとバラエティーが大切です。

 

(2024年5月7日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)

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