医良人コラム
24/10/21

第106回 効果“横綱”相撲の「四股」

皆さん「運動素」という言葉になじんでこられましたか?

前回、バランスの良い食事と同様に、運動も「筋力」「持久力」「柔軟性」「バランス力」「瞬発力」などの多様な運動素を取り入れることを提案しました。
しかし、毎日3度の機会がある食事とは異なり、運動は「始めるぞ」と自らを奮い立たせないと機会をつくれませんし、複数の運動を行う時間はなかなか取れません。

 

そこで単一の運動で、短時間で効率よく、健康づくりの効果が高い運動種目の“横綱”は何かと考えてみました。


運動の基本ウォーキングや、「キングオブトレーニング」と呼ばれるスクワットも有力候補です。

気持ちの高まる音楽とともに、毎朝体を目覚めさせてくれる「ラジオ体操」も単一種目ではありませんが人気です。

しかしいずれも「運動素」の視点から考えると多様とはいえません。

 

私は、本コラムの隣のコーナー「いきいき塾」で今回紹介されている古来から日本の国技である相撲の基本動作「四股」を推挙します。
四股が優れているのは、下半身の大きな「筋力」群が鍛えられる点です。

筋肉が強くなると「基礎代謝」も高まります。

そんきょの姿勢も含め、足を上げる四股は「柔軟性」を高め、片足立ちで「バランス力」の向上に効果的です。

また体幹の「インナーマッスル」にも効き目があり、体の左右のバランスが整うことで、転倒やけがの予防にもつながります。

尿漏れや婦人科トラブルに影響する「骨盤底筋群」も鍛えられ、「美脚効果」も期待できるかもしれません。

 

四股は、呼吸を止めずにお相撲さんがやるように、ゆったりと踏みましょう。姿勢に気を付けるため、鏡を見ながら行うのもいいですね。

 

回数は、「4(し)×5(こ)」で20回が目標です。

 

そして最後に、横綱土俵入りを思い浮かべながら、低い姿勢からじわじわとせり上がれば額に汗がにじむでしょう。

 

(2024年5月28日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)

(2023年5月28日(火) 付MGプレス「いきいき塾」から)