信州大学医学部 整形外科(運動機能学教室) 監修
どんな病気
四十肩、五十肩とは、40歳代以降によく見られる肩の痛みと運動障害の通称です。
正式には肩関節周囲炎とよびます。
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肩関節の周囲の組織が炎症を起こし、肩から腕にかけて痛みがでたり、動きが悪くなります。
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原因
年齢を重ねることにより、肩の関節や筋肉、肩を動かす腱などの老化が原因と考えられています。
腱板損傷などの他のはっきりした原因が見つからない肩の痛みを総称して四十肩、五十肩と呼ばれています。
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関節・筋肉・腱の老化
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肩の周辺組織が炎症をおこす
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炎症により痛みが生じる
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肩の可動域が狭まる
(こわばった感じ、痛みがでる)
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症状
肩周辺の痛み
安静時でも痛みがあり、寝返り時や痛みで眠れないなど、夜に強く感じることが特徴です。
• 腕を横方向にあげたり、後ろ方向にひねると痛みがでやすい。
• 肩周辺のこわばり感、動かしにくさ、腕があがりにくい。
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鑑別
痛みの原因がはっきりと同定できる疾患
• 肩腱板損傷、肩インピンジメント症候群
• 肩関節唇損傷
• 石灰沈着性腱板炎など
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検査
視診、触診
動きの状態や圧痛の部位、関節の動きの範囲などをみます。
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レントゲン検査
骨に異常がないかを検査します。
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MRI検査、超音波検査
レントゲンでは写らない腱や筋肉、関節内の状態を検査します。
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治療
器質的に異常がない四十肩・五十肩の場合には、半年~2年ほどで自然に軽快することが多いです。
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①痛みが強い急性期
安静にする
痛みが落ち着くまで三角巾やアームスリング(装具)などを使用して、安静にします。
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薬物療法
炎症や痛みを抑える内服薬や貼付剤を処方します。
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ステロイド注射、ヒアルロン酸注射
痛みが強い場合に行います。
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②痛みが落ち着く慢性期
運動療法
肩関節の動きを良くし、筋力を強化するために運動やストレッチを行います。
▶腱板筋力の強化とストレッチ
振り子体操(コッドマン体操)
1.立った状態で前かがみとなり、痛くない方の手の肘を机や椅子につけます。 2.痛みがある方の手に2キロほどの重り(アイロンや中身の入ったペットボトルなど)を持ちます。 3.重りを持った手をゆっくり前後に10回動かします。 4.つづいて、ゆっくり左右に10回動かします。 四十肩、五十肩の痛みが強い時でも行えて、効果があります。 この体操を1日1回行うと、肩の動きが改善されます。 初めのうちはあまり無理をせず、痛みが激しい場合は回数を減らし、少しずつ増やすようにしましょう。 |
温熱療法
冷えると痛みが出る場合には、入浴やホットパック(カイロなど)で温めます。
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ホームドクターからのアドバイス
• 日頃から、適度な運動やストレッチをして予防を心がけましょう。
• 運動療法は無理のない範囲で、毎日継続することがとても大切です。
□数週間から1年程度をかけて痛みや動きが改善していきます。
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参考リンク
○ 日本整形外科学会 病気・症状をしらべる 肩周辺の症状 五十肩(肩関節周囲炎)
○ NIKKEI STYLE ヘルスUP 「五十肩」放置は禁物 肩甲骨ストレッチでケアを
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整形外科
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