信州大学内科学第一教室 呼吸器・感染症・アレルギー内科 監修
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どんな病気
急性気管支炎は、急性上気道炎(かぜ)の炎症が、空気の通り道である気管から気管支(下気道)にまで広がった病気です。
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炎症をひき起こす原因ウイルスや鼻水、のどの痛みなどの症状はかぜと同じですが、下気道に炎症が強いために、咳、たん、喘鳴(ぜんめい:呼吸でゼーゼー、ヒューヒューと音が鳴る)、息苦しさなどの症状が強く出ます。
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原因
多くはかぜと同じウイルスなどによる感染です。
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• ウイルス:ライノウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルス、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルスなど
• ウイルス以外:マイコプラズマ、百日咳菌、一般細菌など
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症状
ウイルスなどの病原体を体の外に出すために、激しい咳が出ます。
咳が落ち着くまで数日から数週間かかります。
• 咳
• たん
• のどの痛み
• 発熱や全身倦怠感、胸の不快感など
• 激しい咳のために胸や腹筋が痛むこともあります。
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症状が似ている他の病気
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検査
問診、診察
咳などの症状を問診します。
聴診で胸に雑音があるか、パルスオキシメーターで体内の酸素濃度などを調べます。
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血液検査、尿検査、迅速検査
血液で炎症の程度などを調べます。
必要に応じて咽頭ぬぐい液や血液、尿などから検査します。
インフルエンザウイルス、コロナウイルス、溶連菌、RSウイルス、マイコプラズマ、肺炎球菌、レジオネラ菌などの迅速検査が普及しています。
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細菌培養検査
たんや血液の中に細菌がいないかを調べます。
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胸部レントゲン検査、胸部CT検査
肺炎ではないか、炎症の広がり具合などの状態を検査します。
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治療
「安静」と「水分・栄養補給」が治療の中心となります。
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薬物療法
多くはウイルス感染であることから、特定の治療薬はありません。
原因が細菌性の場合には抗生物質(抗菌薬)を使用することがあります。
またインフルエンザウイルスが原因のときには抗インフルエンザ薬を使用することがあります。
症状を和らげるために、鎮咳薬(咳をおさえる薬)、去痰薬(たんを出しやすくする薬)、解熱薬(熱を下げる薬)などを使用します。
気管支拡張薬(気管を広げて呼吸を楽にする薬)の貼り薬や飲み薬、吸入剤が使われることもあります。
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ホームドクターからのアドバイス
感染しないように、また、かかってしまった場合には、他の人に広げないように予防をすることが大切です
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• こまめにうがい、手洗いをしましょう。
• 人が多いところは避けたり、外出時はマスクを着用しましょう。
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数日間経過しても改善が見られない場合、高熱が続く場合、呼吸や息切れがひどくなって肺炎への悪化が疑われる場合などは、早めに医療機関を受診をしましょう
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参考リンク
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内科、小児科、呼吸器内科
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