熱中症

どんな病気

暑さ(熱)によってからだにおきる体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などの症状を、まとめて熱中症と呼びます。
似ている言葉で熱射病と日射病がありますが、それらも熱中症に含まれます。

• 熱射病
熱中症の中でもとくに重篤な状態です。
脱水症状がすすんで、高体温となって、意識障害やけいれんを起こすこともあります。

• 日射病
とくに屋外で、炎天下や日光の日差しが原因で起こった熱中症を指す言葉です。

熱中症は炎天下だけで起きるのではなくて、湿度の高い時期や曇りの日、屋内でも起こることがあります。

気温が高い、急に暑くなった、ムシムシする、風がないなどの状況には注意が必要です。

 

熱中症の医療機関への受診者数は、年間に30万~40万人に達します。
5月~9月の期間に熱中症で救急搬送される方は4万~6万人、
年間に500人以上が、熱中症によって亡くなっています。

熱中症 環境保健マニュアル2018より引用

 

発症時期は急に暑くなる7月がもっとも多く、発症時刻は午後0時~3時の日中に多くなっています。

年齢別では65歳以上が半数を占め、また高齢者ほど重症化しやすいといわれています。
青少年では運動、中年者では労働環境、高齢者では生活環境の問題が原因となるケースが多くみられます。

また、子どもは、体温を調節する機能が大人に比べて未発達であるため、
熱中症になりやすく、周囲の大人が注意してあげる必要があります。

原因

熱中症は、体内の体温調節の中枢に異常が起こることによって、発症します。
さらに、高熱による臓器障害や、発汗によって、脱水症やミネラルバランスが崩れることで、様々な症状がひき起こされます。

熱中症 環境保健マニュアル2018より引用

熱中症を起こしやすい条件

1.環境
• 車内などの狭い空間で、風通しが悪い
• アスファルトなどの人工的な舗装がされている場所

2. 気象条件
• 気温、湿度が高い
• 熱帯夜が続く時
• 前日に比べて急に気温が上がった時
• 梅雨明けしたばかりや梅雨の晴れ間

気温湿度が高い日、熱帯夜はもちろんですが、
急に気温が上がったり、梅雨の晴れ間などは、
体が暑さに慣れていないため、
体温調節がうまくできなくなり、要注意です。

3.個人の健康状態
• 持病や体調不良により体が弱っているとき
• 休み明け、または連日激しい運動を続けたとき

症状

【熱中症の重症度分類】

症 状

対 処

熱失神・熱虚脱

(I度・軽症)

めまい、ふらつき

生あくび、発汗

意識障害なし

現場で体を冷やし、

水分・塩分を補給する。

熱けいれん

(I度・軽症)

筋肉痛、手足がつる

筋肉がけいれんする

現場で体を冷やし、

水分・塩分を補給する。

熱疲労

(Ⅱ度・中等症)

呼びかけに反応が鈍い

頭痛、吐き気、脱力、失神

医療機関を受診

熱射病

(Ⅲ度・重症)

意識障害(呼びかけに答えない)、

高体温、けいれん、肝障害

腎障害、ショック状態

入院加療

 

• 呼びかけへの反応が悪かったり、頭痛や吐き気などがある時は中等症です。
医療機関を受診して診察や、点滴などの治療を受けた方がよいでしょう。
• 呼びかけに答えない、などの意識障害や高熱が出た方は、熱射病の段階のため、
重症という判断になります。
救急車での搬送が必要となります。

ポイント
中等症以上になると、本人は正しい判断ができなくなります。
呼びかけへの反応が悪いときには、周囲の人が判断をして医療機関を受診させることが大切です。

検査

体温測定

熱がないかを調べます。

血液検査

腎臓や肝臓の障害や、ミネラルバランス(電解質)を調べます。

治療

熱中症 環境保健マニュアル2018より引用

I度(軽症)の治療(熱失神、熱けいれん)

まず現場での初期対応を試みます。

涼しいところに移動させて、体を冷やします。
とくに太い血管がある、首筋、わきの下、足のつけねなどを冷却します。

ナトリウム(塩分)を含む、スポーツドリンクや経口補水液を飲ませます。
初期対応で改善が見られない場合には、すみやかに医療機関を受診させましょう。

II度(中等症)の治療(熱疲労)

意識がぼんやりしている、呼びかけへの反応が鈍いなどの際には、中等症以上です

応急処置をあれこれ工夫するよりも、すみやかに医療機関を受診しましょう。
点滴または、経口摂取による塩分と水分の補給が必要になります。

III(重症)度の治療(熱射病)

原則として、入院した上で治療を行います。
冷却療法を行います。

重症の場合には、集中治療室で人工呼吸器や血液透析治療を行うこともあります。

ホームドクターからのアドバイス

熱中症対策には、ただしい知識を持って、予防の対策が大切になります。

熱中症は、暑さによって引き起こされるため、
一番大切なことは、温度管理です。

室内では室温をコントロール、屋外では、服装や帽子、日陰等を利用して暑さを調節することで予防できます。

熱中症 環境保健マニュアル2018より引用

室内環境
• 扇風機やエアコンを使った温度調節
最高温度は28℃以下
※エアコンの設定温度を28℃としていても、外気温や湿度、
日差しの関係で、室内が必ずしも28℃になるとは限りません。
そのような場合は、設定温度を下げましょう。

• 室温が上がりにくい環境の確保
遮光カーテン、緑のカーテン、すだれ、打ち水など

• 湿度の調節
最高湿度は70%以下


外出時の注意
• 日傘や帽子の着用
• 日陰の利用
• 通気性の良い、吸湿・速乾性のある衣服の着用
• こまめな休憩
• 天気の良い日は、昼さがりの外出は控える
• 体調の悪い日は無理はしない

※ベビーカー等、地面に近い乗り物は、アスファルトの照り返しを受けやすいため、
実際の気温より、暑くなりやすいです。
炎天下での使用の際は、子供の体温に十分注意しましょう。


水分
のどが渇く前に、予防的に、十分かつ、こまめに補給しましょう。
水分だけでなく塩分もいっしょに補給することが大切です。

塩分
人間の体はもともと塩水でできています。
また、汗をかくと、水分とともに、塩分も失われてしまいます。
塩分濃度の薄いお水やお茶、麦茶ばかりを、良かれと思ってたくさん飲んでいると、体内の塩分濃度が薄まってしまい、かえって体調不良をひきおこすことがあります。

水分補給をする時には、あわせて塩分の補給も行いましょう。

自作の経口補水液の作り方

市販されている経口補水液のほかにも、ご自宅で手軽に作ることもできます。

〇お役立ち情報ー経口補水液の作り方

◎市販の経口補水液のお勧めは、こちらにまとめています。
夏本番!脱水症を防ぐには?

暑さ指数(WBGT)とは?
暑さ指数は、熱中症を予防することを目的としてアメリカで提案された指標です。
単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。

暑さ指数は人体に与える影響の大きい ①湿度、②周辺の熱環境、③気温の3つを取り入れた指標です。

夏の間は、環境省のホームページで予測や、実測値を提供していますので、熱中症予防の参考にしてください。

参考:環境省 熱中症予防サイト http://www.wbgt.env.go.jp/

熱中症 環境保健マニュアル2018より引用

もっと調べる

参考リンク

〇 みんなの健康百科 応急手当:熱中症

環境省

〇 熱中症予防情報サイト
〇 普及啓発資料のダウンロードページ

気象庁

〇 日中の最高気温 
高音注意情報(4月第四水曜日~10月第四水曜日)

日本気象協会

〇 熱中症ゼロへ

厚生労働省

〇 熱中症予防のために

日本スポーツ協会

〇 熱中症を防ごう

初診に適した科

内科、小児科、救急科

頼りになる病院

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北信

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