生活習慣の話が続くと、当たり前のことで聞き飽きたと感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、前回の図を見ながら主だった死亡原因や要介護の原因を上にさかのぼると、「不適切な生活習慣」が根源という事実が横たわっています。
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皆さん「信州ACEプロジェクト」をご存じですか?
長野県が取り組む健康づくり県民運動の名称で、世界で一番(ACE)の健康長寿を目指す思いが込められています。
AはAct(体を動かす)
CはCheck(健診を受ける)
EはEat(健康に食べる)
を表しています。
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「スマートプロジェクト」はいかがでしょう?
厚生労働省が健康寿命を延ばすために4つのSmart(Walk=運動、Eat=食事、Breath=禁煙、Check=健診)を勧める健康啓発運動です。
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ほぼ重なっていますね。
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国立がん研究センターがまとめた「がんを防ぐための新12か条」と、日本認知症財団が作製した「認知症予防の10カ条」があります。
大半の項目が生活習慣対策です。
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今から半世紀前の1972年に、2つの健康習慣に関する重要な研究結果が発表されました。
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1つは東北大の近藤正二名誉教授が書かれた「日本の長寿村・短命村」です。36年間かけて日本全国990町村を巡り、長寿と短命の傾向をまとめた大論文です。
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もう1つは、米国カリフォルニア大のブレスロー教授が7000人の調査をまとめた、寿命を延ばす「7つの健康習慣」です。
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両方とも、今もそのまま参考にできる、食事や運動を中心とした適切な生活習慣が紹介されています。
いずれも単一のスーパーフードや目新しい秘密の療法などは決して出てきません。
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童話「青い鳥」で、チルチルとミチルが探し求めた「幸せの青い鳥」はどこにいましたか?自分たちの家の中にいましたね。
古今東西、真実は変わらず、すぐ傍にあるのです。
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(2021年3月9日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)
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