医良人コラム
22/7/1

第53回 健康づくり、知ることから

死因と要介護の原因をさらに分析します。

死因は上位12位までの合計割合が全体の79.1%、要介護の原因は12位まで合わせると90.1%をも占めています。

これらが、以前にも紹介した「重要度が高く頻度も多い」病気なのです。

既にお気付きと思いますが、死因と要介護の原因を見比べると多くの病気が重なっています。

重なりを除くと16の病気群しかありません。

幾千もある病気の、わずか16の病気群が、死因や要介護の原因の80~90%を占めているのです。

衝撃的な割合です。

健康づくりを富士登山に例えて説明します。

富士山は大きくて裾野が広く、「どこまでが富士山」という明確な境界線はありません。

「富士山に登るぞ!」と、三保松原から歩きだしては、はるかに遠いですし、サファリパークや樹海に迷い込んで危険です。

同様に健康づくりも裾野が広く、しかも姿が見えません。

水素水、オクラ水、デトックス、イミダゾールジペプチドなどの健康法や健康食品など、裾野の遠くで頑張っている方を多く見かけます。

皆さんは富士山に登るとき、どこから登りますか?

多くの方が5合目の登山口から登り始めると思います。

5合目からだと頂上を意識しながら登ることができます。

健康づくりという登山は、16の病気群を知ることが5合目の登山口に立つこと。

そして、それぞれを理解しながら対策することが、頂上へ近づくことなのです。

私の役割は、皆さんが迷わずに安全なルートを登れるように案内するガイドです。

今回、皆さんを「健康山」の登山口までお連れしました。

一緒に頂きを目指しましょう。

 

(2021年1月19日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)

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