医良人コラム
23/5/1

第73回 食事や運動で骨折防ごう

今回は人生百年時代を乗りきるための、体の屋台「骨」を守ってくれるカルシウムと、カルシウムの吸収を促すビタミンDに注目します。

 

転倒・骨折は、要介護に至る原因の第3位。

その恐ろしさは皆さんも感じていると思います。

寝たきりの主な原因となる大腿骨骨折だけでも、日本全体でなんと年間20万人以上!

今月、私の患者さんも大腿骨骨折で入院される方が続き、とても悲しい気持ちで書いています。

手術をして、数カ月に及ぶリハビリを頑張っても、3人に1人は元通りに歩けなくなるためです。

 

骨折は、転んだりした「瞬間」に起きますが、その前には「骨粗しょう症」という長い前段階の期間があります。

脳卒中や心筋梗塞を起こす前の動脈硬化や、要介護前のフレイルと同じ状態です。

まだ自覚症状のない段階から、未来を予測しながら予防の取り組みを始めることが重要で、まさに「転ばぬ先のつえ」と言えます。

カルシウムは牛乳・乳製品、魚介類、緑黄色野菜、大豆製品、海藻などに多く含まれますが、食事摂取基準の推奨量を全年代で下回っています。

サプリメントを適切に取り入れるのもよいでしょう。

ビタミンDは骨だけでなく、筋力や免疫力をアップする効果も分かってきて、最近注目されています。

魚介類とキノコに多く含まれ、紫外線によって皮膚でもつくられます。

無理に肌を露出させて直射日光を浴びなくてもよく、夏は15分、冬なら1時間程度、木陰で外気浴したり散歩に出かけたりしましょう。

今日からコツコツ骨折予防を始めてください。



信州健康かるた配布プロジェクト」は、おかげさまで目標額に到達しました!

多くの方々にご支援をいただきましたことを、この場を借りて感謝申し上げます。

ご協力ありがとうございました!

(2022年7月5日(火)付MGプレス「健康の見つけ方」から)

 

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👉第74回 女性は特に注意 骨粗鬆症