みなさまこんにちは
信州メディビトネットの小手川です。
今回からは『健康ってなんだろう』というテーマでお話しをさせていただきます。
まずいきなりで恐縮ですが、1946年に公布されたWHO(世界保健機構)憲章の一文をご紹介させていただきます。
『 Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity. 』
『 健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます。 』 公益社団法人 日本WHO協会 訳
後半のすべてが満たされる状態ということはなかなか難しいかもしれませんが、『健康』が身体的な面だけではなくて、精神面の安定や、意欲、社会での役割や他人との交流など、幅広い面でバランスが取れた状態が健康的な状態であると伝えているのだと解釈できます。
私は先日(平成29年6月24日 )、松本市が主導する『 松本ヘルス・ラボ 』の会員様向けに講演をさせていただきました。
この会の今年度はじめての講演でしたので、事前の打ち合わせで、講演テーマを今回のコラムと同じく総論的に『健康ってなんだろう』と提案をさせていただきましたが、松本ヘルス・ラボ事務局より、もう少し具体的なテーマの方が伝わりやすいのでは、とご指摘をいただきましたので、副題として、『健康七箇条』として、健康についてまとめさせていただきました。
異論反論や五箇条や十箇条をご提案される、諸先輩方もたくさんおられることは承知の上で、あくまで、私個人の意見として、今回ご紹介をさせていただきます。
(今後、より改良を加えていきたいので、ぜひ広くご意見をお寄せください)
信 州 メ デ ィ ビ ト ネ ッ ト 健 康 七 箇 条
一 . し っ か り 食 べ る
二 . 楽 し く 運動 を 継 続 す る
三 . 自 分 の 体 を 大 切 に す る
四 . 予 防 で き る も の は 予 防 す る
五 . 医 療 関 係 者 の 相 談 相 手 を 持 つ
六 . 明 る く 楽 し く 暮 ら す
七 . 正 し い 知 識 を 持 っ て 、 実 践 、 継 続 す る
いかがでしょうか?
私も健康という状態を考えてみた際に、身体面はもちろんですが、おのずと精神面や、社会性についての項目がでてきました。
今回、七箇条を作るにあたって、いろいろな健康に関する○○箇条をインターネットで検索してみました。
『認知症予防』、『100歳の生活習慣』、『ロコモ対策』、『適正飲酒』、『医者のかかり方』などなど、たくさんのアイデアや、工夫を楽しく拝見させていただきました。
それだけ健康啓発について多くの方々が取り組まれていることもよく伝わりまして、うれしく思いながら読んでみておりますと、みなさん共通する項目が多くあります。どうやら、ふだんから健康について考えていらっしゃる方々が、健康についてまとめると、同じような答えにたどり着くようです。
ですので、今回の『 信州メディビトネット 健康七箇条 』も、特別新しいことではなくて、多くの医療者が考える共通認識をまとめたものだとも言えます。
一般の方々が、健康を考えていただくさいの、基本的かつ、おさえておいていただきたい大切な骨格部分ともいえます。
ぎゃくに、七箇条を見ていただいて漠然としすぎているとお感じになった方もいらっしゃると思います。これから七箇条をひとつずつご説明をさせていただくわけですが、その中で繰り返させていただきますが、みなさまに確認しておきたいことのひとつに、健康についての取り組みで大切なことは、○○をすると体のどこどこによいという細かな枝葉末節にとらわれたり、××を摂取するとどこどこに効果があるというような一点買いのような健康法に目を奪われないことが大切だという前提を確認して、共有しておきましょう。
健康情報があふれている現代ですから、何を信じてよいのか迷われることも多いことでしょう。玉石混交でもありますし、あれもこれも取り入れていては切りがありません。本当に効果のある健康法もたくさんあるのでしょうが、1000人中1人に効果があっても、健康寿命が0.0001歳上がっても、それも『効果あり』と大きくうたっているようなケースも多く見られます。
ここで、最初に確認をしておきます。あたり前のことですが、ひとつだけの万能の魔法のような健康法はありません。
一生懸命体操をしていたけれど、がんになってしまった。さまざまな健康食品を取っていたけれど、認知症になってしまった。目のためにブルーベリーを飲んでいたけれど、骨粗しょう症で骨折してしまった。呼吸法をしていたけれど…
『知らなかった』や、『かたより』などは大変危険です。
大切なことは、一番根底に流れるベースや骨格となる基本的な健康についての『正しい知識』を、重要で効果の高い順にバランスよく押さえておいていただくことが最も重要です。
それらをしっかりと行ったうえで、ご自分で気になる部分や弱い部分に対するプラスアルファの健康法を取り入れてみてはいかがでしょうか?
どうしても、ご自分の自身がないところや心配な部分に目が向いてしまいがちですが、冒頭で挙げさせていただきましたWHO憲章のように、全体的なバランスが健康の基本であると考え方を整理しましょう。
ただし、信州メディビトネット健康七箇条は『健康増進』のための提言です。残念ながらすでに、ご病気をお持ちの方は、この限りではありません。七箇条を参考にしていただきながらも、ご自分のご病気の部分に対して、集中的にケアをしていただくことはもちろん大切なことです。
私たちは、長野県の皆様が、より健康的な生活をおくっていただくために『信州メディビトネット 健康七箇条』を作成いたしました。
長野県のみなさまとご一緒にみなさまの大切な健康について学んでいきましょう。
次回は、『健康七箇条』の解説に進む前に、健康について考えるスタートラインに立つための『ご自身の確認事項』についてをご説明をさせていただきます。
健康ってなんだろう? 信州メディビトネット健康七箇条 (今回)
健康ってなんだろう? 信州メディビトネット健康七箇条 第一条①
健康ってなんだろう? 信州メディビトネット健康七箇条 第一条②
健康ってなんだろう? 信州メディビトネット健康七箇条 第一条③
健康ってなんだろう? 信州メディビトネット健康七箇条 第一条④